現行防火服(長靴がカバーにより大腿部まで覆う構造のもの、ズボンは採用されていない)と新型防火服(ISO規格に適合し、ズボンと長靴がセパレートになっているもの)のヒートストレスによる影響や着用感を比較し、新型防火服の仕様や運用する際の注意点等を提言することを目的とした。防火服を着装した消防吏員に暑熱環境下で運動負荷を与え、生理的、主観的指標を評価した。また、消防職員と消防団員が同一の運動を行い、着用感を評価した。その結果、新型防火服は現行防火服よりもヒートストレスによる身体への影響が軽減され、着用感も良好であることが分かった。しかし、ズボンは窮屈であり、サイズ展開や仕様について検討する必要があること、仕様が大きく変更となることから着装訓練を取り入れる必要があることが分かった。