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耳かき中の事故に注意!

東京消防庁管内1)では、令和元年から令和5年2)までの過去5年間に耳掃除をしていて受傷した事故により、223人が救急搬送されています。

毎年、3月3日の「耳の日」を前に、耳かき中における事故の実態をお知らせし、注意喚起を行っています。

1)東京都のうち稲城市、島しょ地区を除く地域
2)令和5年の数値は速報値

事故を防ぐために

◯綿棒や耳かき棒を耳の奥まで入れ過ぎないようにしましょう。

◯子どもの耳掃除をする際には、急に動いたりしないよう声をかけておきましょう。

◯乳幼児のいる家庭では、綿棒や耳かき棒を乳幼児の手が届くところに置かないようにしましょう。

◯耳掃除をしている時は周囲の状況にも注意しましょう。子どもやペットがぶつかってくるかもしれません。

◯耳垢が取りづらい時などは、耳鼻咽喉科等の受診を考慮しましょう。

1 年別救急搬送人員

令和5年中は44人が救急搬送されています(図1)。

図1 年別救急搬送人員
図1 年別救急搬送人員

2 年齢層(5歳単位)別救急搬送人員

年齢層別救急搬送人員をみると、0歳〜4歳が59人で、他の年齢層に比べて突出して多くなっています(図2)。

図2 年齢層別救急搬送人員
図2 年齢層別救急搬送人員

3 初診時程度別救急搬送人員

初診時程度では、94.2%が軽症と診断されていますが、入院が必要とされる中等症も13人発生しています(図3)。

図3 初診時程度別救急搬送人員
図3 初診時程度別救急搬送人員
初診時程度別救急搬送人員 イラスト
中等症:
生命に危険はないが入院を要するもの
軽 症:
軽易で入院を要しないもの

4 受傷形態別事故発生状況

耳かき棒等を“自分で奥に入れすぎた(出血した等を含む)”が60人で最も多く発生しています。また、耳かき中に“人やモノ(動物を含む)に接触した・接触された”ことにより受傷した事故も54人と多く発生しています(図4)。

図4 受傷形態別救急搬送人員
図4 受傷形態別救急搬送人員

5 乳幼児(0歳〜5歳)の受傷状況

0歳〜5歳の受傷状況をみると、5歳を除き“誰かに耳かきをしてもらっていた”の割合が高くなっています(図5)。

図5 年齢ごとの受傷形態別搬送人員(0歳〜5歳)
図5 年齢ごとの受傷形態別搬送人員(0歳〜5歳)

6 耳かき中にこんな事故が起きています綿棒 イラスト

【物と接触して・・・】

耳かきをしていたところ、兄弟が投げた衣類が手に当たり、耳かきが耳の奥に入ってしまい受傷した(9歳 軽症)。

【耳の中に入って・・・】

耳かき中に耳かきの先端が折れ、取れなくなってしまった(20代 軽症)。

【耳かき中に動いてしまい・・・】

耳かきをしながらベッドで飛び跳ねていたところ、耳の奥まで綿棒が入ってしまい受傷した(6歳 軽症)。

【耳かきをしてもらっていて・・・】

親が子どもの耳かきをしていたところ、子どもが急に頭を振り、耳から出血した(3歳 軽症)。