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東京消防庁

東京消防庁 > 安全・安心情報 > 事業所向けアドバイス > 自衛消防活動の事例 > 事例詳細

改装工事中の建物で発生した火災に際し、
隣接する幼稚園の職員が連携し迅速な通報、
初期消火を行った事例

用途等 (16)項ロ(複合用途) 耐火造2/0 出火場所 1階 事務室
焼損程度
けが人等
建物部分焼

なし

出火時間帯
出火原因  工事用器具の充電式電池の電線が短絡したもの
自衛消防活動の状況※
発   見 火元建物南側にある幼稚園の職員Aは、昼食をとっていたところ幼稚園の窓越しに、北側にある火元建物の窓に火炎が上がっていることに気付き、副園長B並びに同僚4人に火災を知らせた。
通   報 Aから火災発生の知らせを受けた副園長Bは、幼稚園の固定電話で119番通報をした。
初期消火 同僚の職員4人は、Aから火災の知らせを聞き、幼稚園の消火器4本を搬送し、うち2名が火元事務室の入り口から、火元に向かって消火器を噴射し初期消火を行った。
避難誘導 なし(工事中のため全館閉鎖中で、工事人も昼休憩のため不在)
防火管理上の推奨点
  1. 近隣建物の火災を看過することなく、積極的に自衛消防活動を実施したこと。
  2. 火災に気づいた職員が迅速に幼稚園内に知らせるとともに、119番通報、初期消火を組織的に実施したことにより被害の拡大を防いだこと。
  3. 近隣建物の火災であるが、日頃の訓練の成果が発揮され、自衛消防隊としての活動が円滑に行うことができたこと。
防火管理上のポイント
  1. 自分の建物でなくても火災を発見したら、この事例のようにできる範囲で自衛消防活動を実施するようにしましょう。
  2. 電気器具は、通電した状態でみだりに放置せず、また、取扱説明書に記載された注意事項を守って使用してください。
  3. 今回の火災では比較的狭い部屋で消火器を使用しています。消火器の粉末薬剤を多量に吸い込むと呼吸が苦しくなったりする場合があるので、狭い部屋で使用する場合には逃げ道を確保した上で使用しましょう。
  4. 消火器の消火薬剤が、身体にかかった場合は十分に水洗い等で洗浄し、目に入った場合は速やかに水洗いし、充血や目の痛みを感じたら医師の診断を受けてください。

※自衛消防活動の状況は、関係者からの聞き取りによるものです。

幼稚園と隣接建物の略図と火災発生時の幼稚園職員の動き(イメージ)

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