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東京消防庁安全・安心情報トピックス>電車のドア、戸袋への挟まれ事故に注意!

電車のドア、戸袋への挟まれ事故に注意!

東京消防庁管内では※1、平成23年から平成25年※2までの3年間に、電車のドア、戸袋に体の一部が挟まれる事故で200人が救急搬送されています。指や腕の骨折などに至る場合もあり、注意が必要です。

※1 東京都のうち稲城市、島しょ地区を除く地域
※2 平成25年については暫定値です。

事故防止のために


◆子どもが電車の戸袋に挟まれないために

電車のドアが開く際に、子どもの手や腕、足などがドアに触れることがないように十分注意しましょう。


保護者が抱っこしている時に、子どもの手や足が戸袋に引き込まれる事故も発生しています。骨折などの大きなケガにつながる場合もあります。


◆ドアとドアの間への挟まれ事故

発車間際の駆け込み乗車や降車はしない。ラッシュ時など混雑する時間帯に事故が多く発生しています。時間に余裕を持った行動を心がけましょう。

1 年別救急搬送人員

年別の救急搬送人員は、図1のとおりです。年平均約67人が電車の戸袋やドアに挟まれて救急搬送されています。

図1 年別救急搬送人員
図1 年別救急搬送人員

2 月別救急搬送人員

月別では、7月が最も多く、6月から8月の暑い時期に多く事故が発生しています(図2)。

図2 月別救急搬送人員
図2 月別救急搬送人員

3 時間帯別救急搬送人員

時間帯では、8時台、9時台に事故が多く発生しています(図3)。

図3 時間帯別救急搬送人員
図3 時間帯別救急搬送人員

4 挟まれた箇所

挟まれた箇所は、「戸袋」が65.5%、「ドア」が34.5%となっています(図4)。

図4 挟まれた箇所別の救急搬送人員
図4 挟まれた箇所別の救急搬送人員

5 年齢区分別搬送人員

年齢区分別にみると、0歳から5歳までの乳幼児が最も多く搬送されています。乳幼児は、「戸袋」への挟まれが圧倒的に多くなっています(図5)。

図5 年齢区分別救急搬送人員
図5 年齢区分別救急搬送人員

6 負傷者の程度

負傷した人の病院搬送時の初診時程度別では、10%が入院を要する中等症と診断されています(図6)。

図6 初診時程度別救急搬送人員
図6 初診時程度別救急搬送人員

7 負傷した体の部位

電車のドアや戸袋への挟まれは、手や腕を受傷する場合が多く、88%となっています。そのほか、足、頭、首などの挟まれも発生しています(図7)。

図7 負傷した体の部位
図7 負傷した体の部位

8 事故事例

戸袋 【事例1】

電車から下車する際、母親に抱かれていた9か月の女の子が戸袋に腕を引き込まれ受傷した。(9か月 女児 軽症)

【事例2】

出入り口のドアより外を見ていた男児が、駅でドアが開いた際に右上肢を戸袋に引き込まれ受傷した。(5歳 男児 軽症)

【事例3】

男性が到着した電車に乗った際、乳児の靴が電車の戸袋に挟まれているのを助けようとし、不完全開放状態のドアの取っ手を掴み、閉鎖しようとした。その際ドアが完全開放し、男性の左手中指が戸袋に引き込まれ指を切断した。(58歳 男性 中等症)

ドア 【事例4】

駅ホームで電車に乗ろうとして、閉まりかけのドアに駆け込んだ際、ドアに顔を挟まれ受傷した。(35歳 男性 軽症)

【事例5】

駅で電車を降りる際、車両のドアとドアに手の指をを挟まれて骨折した。(24歳 女性 軽症)




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