平成19年から平成23年の5年間で、東京消防庁管内1)では、運動中の事故2)により25,592人が医療機関に救急搬送されています。ケガなどに十分注意して、楽しく運動をしましょう。
急に激しい運動はせず、これから行う運動の動きを考え、ウォーミングアップやストレッチを入念に行いましょう。
運動中にふらついて転倒する人の中には、「もともと体調が悪かった。」と言う人もいます。定期的に実施しているスポーツや運動であっても、疲労時や体調不良時などは、無理に体を動かすことは避けましょう。
また、気温が高い時や日差しが強い時は、こまめに休息時間を設けたり、水分補給等をすることを心がけましょう。
運動中に衝突でけがを負う人が多くいます。動かせるものは移動させるか収納し、衝突事故予防を図りましょう。動かすことができないものには、万が一衝突した場合に少しでも衝撃を緩和させるために緩衝材を取り付けるなど、安全に運動ができる環境づくりに努めましょう。
また、地面や床面につまずきや滑りの原因となるものがある場合には事前に取り除きましょう。
バット・ボール・ラケットなど道具を使用する運動は多くあります。プレーをしている人にむやみに近寄らないようにしましょう。
また、自分が行うときは、周囲の安全を確認してから行うようにしましょう。
指導者や保護者等は、普段の練習や競技の前には常に事故防止の注意喚起を行うとともに、不測の事態に備え、応急手当を身につけAED(自動体外式除細動器)を準備しましょう。
1 )東京都のうち東久留米市、稲城市、島しょ地区を除く地域(東久留米市は平成22年4月1日より東京消防庁管内となった。)
2 )運動中のケガ等で救急搬送された事案
運動中のケガなどより、毎年5,000人前後の方が医療機関へ救急搬送されています(図1)。
月別では、5〜6月、9〜10月が他の月に比べ救急搬送が多くなっています(図2)。
年代別では、10歳代の男性が最も多く8,266人で全体の3割を占め、次いで20歳代の男性が5,236人で全体の2割を占めています。 両者を合わせると13,502人で救急搬送人員の半数以上を占めています(図3)。
また、男女別では、男性が20,486人で全体の約8割を占めています(図4)。
受傷形態別では、「ぶつかる」ことでの受傷した人が9,462人で47.0%を占め、次に「ころぶ」ことで受傷した人が8,348人で41.5%を占めています(図5)。
医療機関への救急搬送時の初診時程度別では、軽症が19,058人で74.5%と多くを占めていますが、運動中の事故で265人が重傷以上と診断されています(図6)。
運動種別ごとの救急搬送人員をみると、サッカー・フットサルが6,209人と最も多く、次いで野球・ソフトボールが4,468人、バスケットボール2,140人となっています。
また、入院が必要とされる中等症以上の割合が高い運動種別では、スケートボード・ローラースケートが43.4%と最も高く、次いで自転車・競輪が35.7%、剣道が34.7%となっています(図7)。
中学生の男子、校内でサッカーのプレー中に他の選手ともつれて転倒し、左手を地面についた際に受傷したもの。
【14歳・男性・中等症・骨折】
野球の競技中にボールを追っている際にジャングルジムに顔面から衝突し、あご先を受傷したもの。
【9歳・男児・中等症・挫創】
テニスを終えた後、両足がつりそうになり、マッサージ等してもらったが治まらないため救急要請したもの。
【65歳男性・中等症・熱中症疑い】
地域の運動会で玉転がしの競技中に選手同士でぶつかり転倒し、頭部を受傷したたもの。
【68歳・女性・打撲・軽症】
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防災部防災安全課防災安全係 |