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夏場を目前に控え、熱中症対策を考えなければならない時季となりました。また、今年は平成23年3月11日に発生した東日本大震災の影響から、政府も夏場の電力需要抑制に積極的に取り組んでいく方針です。このことから、都民の方々も例年にも増して節電を意識していくことと思います。一般的な熱中症対策に加えて、今夏は節電に伴う熱中症対策を考えていく必要があります。
注:統計数値は、救急活動記録票のデータから、診断名が熱中症(疑い)、熱射病等の診断であったものをまとめた。以下同様。
平成22年6月〜9月の熱中症による救急搬送人員は、4,780人となっています。7、8月だけでみると、平成21年の約6倍(平成21年の同期は、626人)にもなっています。

どのような場所で発生しているかをみると、約42%が住宅等居住場所で発生しています。熱中症は必ずしも屋外で起きるとは限らないのです。

救急搬送直後の初診時程度をみると、約48%は中等症以上となっています。

入院を要する程度である中等症以上の割合をみると、年齢が高くなるにしたがって、中等症以上の割合が高くなっています。

年齢層別と発生場所別に発生割合をみると、幼児、70歳代以上では住宅等居住場所での発生割合が高くなっています。若年層では発生場所も多様化しています。

時間帯別にみると、10時から17時の間に多く発生しています。数は少ないですが、夜間にも発生しています。

救急搬送人員を人口比で見てみると、80歳代以上では、中等症以上になるリスクが、10歳代の約7倍となっています。

救急搬送人員と気温の関係をみると、気温26度以上から救急搬送人員が増え始め、28℃以上になると救急搬送人員が急増しています。

ご存知ですか?暑さ指数(WBGT:熱中症予防のための指標)
高温環境の指標として、労働や運動時の熱中症の予防措置に用いられています。1975年にアメリカで提唱された指標で、乾球温度、湿球温度及び黒球温度により算出されます。熱中症予防の指標で、「暑さ指数」ともいえます。
WBGTをもとに、運動は原則中止、厳重警戒等の目安を予報・提供しています。これまでの当庁の救急搬送データを分析してみても、WBGT指数の警戒範囲と概ね相関しています。詳しくは、環境省熱中症予防情報サイトを参照してください。
| 1 | 母親が自分の乗用車に女児を乗せてドアを閉めたところ、何らかの理由により、乗用車の鍵が施錠され、女児が車内に閉じ込められたもの。(平成22年8月、日の出町、2歳女児、中等症) |
| 2 | 高校の校庭にて野球の練習中、部員が両足のしびれを訴え、歩行困難な状態になったため救急要請したもの。(平成22年8月、足立区、17歳男性、重篤) |
| 3 | 部活動でのランニング途中に、路上で腹痛を訴えた後に倒れこみ、意識を失ったもの。(平成22年8月、世田谷区、20歳男性、重篤) |
| 4 | 外出から帰宅中に、路上で全身の脱力があり動けなくなっているところを近隣住民が発見したもの。(平成22年7月、武蔵村山市、60歳女性、軽症) |
| 5 | 前日から身体のだるさを訴えており、自室で寝ていた。翌日様子を見てみると、身体が熱くなっており、言動がおかしくなっていたもの。(平成22年7月、荒川区、78歳女性、重症) |
| 6 | 22時頃、自宅2階の居室で寝ている母親に声をかけたところ、母親の意識がない状態で、身体が熱くなっていたもの(室内はエアコンがなく、かなり暑かった。)。(平成22年7月、東村山市、66歳女性、重症) |
節電に対する政府の積極的な取組の方針から、今夏はより一層の節電を意識することで、冷房機器等を使用した適温環境の確保が困難となることが予想されます。従前にも増して、熱中症予防に注意をする必要があります。
| (1) | 高温環境を避ける。多湿状態を避ける。 |
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<対策例>
窓をあけ、通気を保つ。扇風機等を使用し、室内の空気を循環させる。服装の工夫(襟元を緩める、ゆったりとした服装、通気性の良い生地等)をする。 |
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| (2) | 直射日光を避ける。 |
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<対策例>
帽子をかぶる。日陰を利用する。すだれ・よしず等を利用する。グリーンカーテン(植物による遮蔽)を作る。窓に遮光フィルムを貼る。日傘をする。 |
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| (3) | 水分補給は計画的かつこまめに。 |
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<対策例>
のどが渇いてから飲むのではなく、例えば時間ごとなど定期的に水分補給しましょう。普段の水分補給は、健康管理上からもお茶や水がよいでしょう。ただし、水分補給目的のアルコールは逆効果です。 |
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| (4) | 暑さに身体を慣らしていきましょう。 |
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<対策例>
ウォーキングなどの軽い運度から徐々に運動を始め、暑い時にしっかり発汗して、体温を調節できるようにしましょう。徐々に暑さに慣れていくことが大切です。 |
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| (5) | スポーツ実施時は、運動と休憩のメリハリを。 |
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<対策例>
一次的には本人が注意をする必要がありますが、指導者は積極的に休憩をとらせましょう。計画的な休憩と水分・栄養補給がパフォーマンスを高めます。また、体調不良時は無理をしない・無理をさせないことは言うまでもありません。 |

| (1) | 身体に熱がこもらないようにしましょう。 |
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薄着になったり、濡れタオルを準備したり、場合によっては霧吹きで身体を湿らせ、気化熱によって体温上昇を防ぐような工夫も必要です。熱せられた地面に打ち水をして、周囲を冷やすのと同様の考え方です。うちわであおぐとさらに効果的! |
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| (2) | 食べ物からできる熱中症対策 |
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バランスのとれた食事ももちろんですが、身体を冷やすような生野菜、十分な栄養をつけられるように、食欲をそそるようなスパイス等を使用した献立など、普段の食事にも目を向けましょう。 |
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| (3) | 冷却グッズ等事前に準備しておきましょう。 |
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冷蔵庫で保管できるような冷却グッズ(スカーフ、枕など)を事前に準備しておきましょう。首や脇の下、太ももの付け根など太い血管が走行している場所などにあてたり、巻きつけたりして、効率よく体温管理をしていきましょう。 |
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| (4) | 節電を過剰に意識することによる熱中症にも注意! |
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これまでのデータから、外気温が28度を超えたら特に注意をしなければなりません。28度を超えると、急激に救急搬送人員が増加しています。 また、継続して同じ部屋に居続けると、気温の上昇に気付きにくくなります。特に高齢者や身体の具合が悪い方は、早めに冷房のスイッチを入れましょう。 |
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| (5) | できることなら家族が一緒の部屋で団らんしましょう。 |
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ライフスタイルを考えて、一緒の部屋で団らんの機会を持ちましょう。節電を機に、家族が一緒の部屋で過ごす時間が増えれば、電力の抑制にもつながります。 |
環境省が公表している、家庭でできる節電アクションのなかでは、夏の冷房時の室温は28℃を目安にするように示されています。
一方で、これまでの救急搬送データから、気温28℃を超えたあたりから救急搬送人員が急増し始めるという事実があります。このことから、おおむね室温28℃を目安にエアコン等を活用して室温の上昇を抑えましょう。
| (1) | お年寄りはのどが乾かなくてもこまめに水分補給を! | |||
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高齢になると外気温に対する身体の感受性が鈍くなり、体温調節機能が低下してくるため、熱中症の自覚がないまま熱中症になる危険性があります。 このため、お年寄りの熱中症を予防するためには、のどが乾かなくても水分補給をする必要があります。こまめにお茶や水を飲みましょう。 家族等もお年寄りが水分摂取しやすいように、例えば毎朝ペットボトルに用意し、水分補給を積極的に支援していきましょう。 注:特に、持病がある方や、水分摂取を制限されている方は、夏場の水分補給等について必ず医師に相談しましょう。 人の水分の摂取と排泄
一般的な成人男性の場合に、呼吸や汗・尿などで、1日約2.5リットルの水分が出ていきます。これに対して、食事や体内で作られる水分(代謝水)で約1.3リットルとなります。不足分は約1.2リットルになります。 出典:熱中症保健マニュアル2009(環境省)
暑熱環境に対する高齢者の特徴
<衣服による体温調節や冷房等の利用の機会が遅れる。>
<身体の中に熱がこもりやすい。>
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| (2) | 室温をチェックし、部屋の温度が28℃を超える前にエアコン等のスイッチを入れましょう。 | |||
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外気温が28度を超えると、急激に救急搬送人員が増加しています。また、高齢になるに従って重症化するという事実もあります。特に高齢者や身体の具合が悪い方は、早めに冷房のスイッチを入れましょう。高齢者は生理学的にも若者と比べて、体内の水分量が少なくなっています、高齢者にとっての水分の減少は、若者以上に重大なことと考えるべきです。 |
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| (3) | 大人が暑いと感じる時、子どもはもっと暑い! | |||
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例えば、外気温30度の炎天下だと、地面からの輻射熱により、ベビーカー上では約40度にもなっているそうです。子ども、特に乳幼児は汗腺などの体温調節機能がまだ十分に発達していないことと、体重に占める体表面積が大きいため、周囲からの熱を大人以上に吸収しています。散歩や買物などでも、適宜子どもの様子を確認しましょう。特に小さな子どもは自分で自分の体調を表現することは難しいので、保護者等の積極的な目配りが必要です。 また、乗用車等には絶対に子どもだけを残してはいけません。炎天下の車内は50℃を超えます。短時間であっても非常に危険です。 |
| ★ | めまい、失神 |
| ★ | 頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感 |
| ★ | 大量発汗をしている。 |
| ★ | 暑いのに汗をかいていない。皮膚が乾燥している。 |
| ★ | 腹や脚の筋肉が痛い。(電解質バランスが崩れて、筋肉が痙攣する) |
| ★ | 排尿回数が少ない。尿の色が濃い。 |
| ★ | 手足の運動障害 |
| ★ | 意識状態がいつもと違う。もうろうとしている。 |
| ★ | 異常な高体温となっている。 |
| 1 | 風通しの良い日陰や、冷房の効いている場所に移動しましょう。 |
| 2 | 服をゆるめてからだを楽にしましょう。 |
| 3 | 冷たい水で冷やしたタオルを脇の下や足の付け根におき、体を冷やしましょう。 |
| 4 | 自分で飲めるようなら、スポーツドリンクや薄い食塩水(500mlに1gの割合)を飲ませましょう。ただし、意識障害などがあり、自力で飲めそうもない場合は無理に水分補給する必要はありません。 |
| 5 | 意識状態がいつもと違ったり、暑いのに汗をかいていない、身体に熱がこもって高体温となっている場合などは、早めに医療機関で受診しましょう。 |
急な病気やケガをした場合に、「救急車を呼んだほうがいいのかな?」「今すぐ病院に行った方がいいのかな?」など迷った際の相談窓口として、「東京消防庁救急相談センター」を開設しています。
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| 防災部防災安全課防災安全係 |