東京消防庁管内(東京都のうち稲城市、島しょ地区を除く地域 )では、平成18年1月から平成22年12月まで の間に、強風・突風による事故により779人が救急搬送されており、その状況は以下のとおりです。
※ 東久留米市は平成22年4月1日から当庁管内となりました。
※ 平成22年分については速報値で集計しました。このため、後日変更になる可能性があります。
月別発生状況をみると、2月から4月にかけての発生が他の月に比べて突出して多く、この3か月間での発生件数は52.0%を占めています。
※ 月別発生状況については、平成18年から平成22年の集計です。

年齢層別の特徴をみると、5歳以下のベビーカー・自転車など「乗り物等があおられ転倒等」や、71歳以降の「歩行中等にバランスを崩す」ことによる受傷が特に多くなっています。また、81歳以上では「傘があおられ転倒等」が他の年齢に比べて多くなっています(表1)。
| 5歳 以下 |
6〜 10歳 |
11〜 40歳 |
41〜 50歳 |
51〜 60歳 |
61〜 70歳 |
71〜 80歳 |
81歳 以上 |
総計 | |
| 歩行中等に バランスを崩す |
3 | 8 | 15 | 12 | 21 | 48 | 139 | 192 | 438 (56.2%) |
| 飛来物、落下物 との接触等 |
4 | 4 | 44 | 10 | 11 | 12 | 12 | 3 | 100 (12.8%) |
| ドア、扉に 挟まれる等 |
12 | 9 | 12 | 4 | 7 | 8 | 11 | 7 | 70 (9.0%) |
| 乗り物等が あおられ転倒等 |
29 | 4 | 3 | 2 | 4 | 11 | 8 | 3 | 64 (8.2%) |
| 転倒物の 下敷き等 |
2 | 6 | 16 | 3 | 4 | 6 | 10 | 2 | 49 (6.3%) |
| 傘があおられ 転倒等 |
0 | 1 | 3 | 5 | 3 | 8 | 21 | 41 (5.3%) |
|
| その他 | 1 | 4 | 1 | 3 | 1 | 5 | 2 | 17 (2.2%) |
|
| 総計 | 51 (6.5%) |
32 (4.1%) |
97 (12.5%) |
32 (4.1%) |
55 (7.1%) |
89 (11.4%) |
193 (24.8%) |
230 (29.5%) |
779 (100%) |
初診時程度別発生状況をみると、中等症以上の事故は全体の24.4%を占めています(表2)。
| 軽症 | 中等症 | 重症 | 総計 | 中等症 以上の割合 |
|
| 歩行中等にバランスを崩す | 305 | 126 | 7 | 438 | 30.4% |
| 飛来物、落下物との接触等 | 91 | 9 | - | 100 | 9.0% |
| ドア、扉に挟まれる等 | 52 | 17 | 1 | 70 | 25.7% |
| 乗り物等があおられ転倒等 | 51 | 12 | 1 | 64 | 20.3% |
| 転倒物の下敷き等 | 45 | 4 | - | 49 | 8.2% |
| 傘があおられ転倒等 | 34 | 7 | - | 41 | 17.1% |
| その他 | 11 | 5 | 1 | 17 | 35.3% |
| 総計 | 589 (75.6%) |
180 (23.1%) |
10 (1.3%) |
779 (100%) |
190 (24.4%) |
| (凡例) | 重症 | :生命の危険があるもの。 |
| 中等症 | :生命の危険はないが、入院の必要があるもの。 | |
| 軽症 | :入院の必要がないもの。 |
「歩行中等にバランスを崩す」において、中等症以上となった133件のうち、不明を除く93件について見ると、62.4%が「骨折」となっています。
受傷部位別では、下肢の受傷が51.6%と半数以上を占めており、このうち、骨折は83.3%を占めています。また、軽症と診断された「骨折」を含めると、全体で67件となり、「歩行中等にバランスを崩す」の15.3%を占めています。
件数は少ないですが、脊椎等の損傷など、重大な後遺症を残す可能性が大きい事故も発生しています(表3)。
| 骨折 | 挫傷 (打撲、血腫等) |
開放創 | 脊椎損傷 脊髄損傷 |
その他 (不明含む) |
総計 | |
| 下肢 | 40 | 8 | - | - | - | 48(51.6%) |
| 顔・頭 | - | 10 | 3 | - | 1 | 14(15.1%) |
| 上肢 | 8 | - | - | - | - | 8(8.6%) |
| 背部・腰部 | 1 | 5 | - | 1 | - | 7(7.5%) |
| 胸部・腹部 | 5 | - | - | - | - | 5(5.4%) |
| 肩部・頸部 | 2 | 1 | - | 1 | - | 4(4.3%) |
| その他 | 2 | - | - | - | 5 | 7(7.5%) |
| 総計 | 58 (62.4%) |
24 (25.8%) |
3 (3.2%) |
2 (2.2%) |
6 (6.5%) |
93 (100%) |
次に、「ドア、扉に挟まれる等」において、中等症以上となった18件のうち、不明を除く13件について見ると、重症の事例はないが、「骨折」、「切断」が最も多く発生しています。また、軽症と診断された「骨折」、「切断」を含めると、全体で11件となり、「ドア、扉に挟まれる等」の15.7%を占めています。
受傷部位別では、「ドア、扉に挟まれる等」において、「指」を切断する事故が4件発生しており、十分な注意が必要です(表4)。
| 骨折 | 切断 | 開放創 | 挫傷 (打撲、血腫等) |
総計 | |
| 指 | - | 4 | - | 1 | 5(38.5%) |
| 下肢 | 3 | - | - | - | 3(23.1%) |
| 上肢 (指除く) |
2 | - | - | - | 2(15.4%) |
| 顔・頭 | - | - | 2 | - | 2(15.4%) |
| 背部・腰部 | - | - | - | 1 | 1(7.7%) |
| 総計 | 5(38.5%) | 4(30.8%) | 2(15.4%) | 2(15.4%) | 13(100%) |
受傷要因のうち、「飛来物、落下物との接触等」と「転倒物の下敷き等」における事故の関連器物では、いずれも看板、テントが多くなっています。(図2、図3)。


| 事故要因 | 事例概要 |
| 歩行中等に バランスを崩す |
右足が不自由な82歳の男性が、妻に付添われながら歩いていたところ、強風にあおられて転倒し受傷したもの。
(平成22年9月西東京市、82歳男性、重症) |
| 飛来物、落下物との接触等 | 52歳男性が、建築現場付近を歩いていたところ、立て掛けてあった木製コンパネと鉄製パイプでできた型枠(高さ約3m・横幅約10m)が強風にあおられて倒れ、男性が受傷したもの。
(平成22年5月新宿区、52歳男性、重症) |
| ドア、扉に 挟まれる等 |
8歳男児が、友人宅の玄関において、強風にあおられたドアで右手中指を挟み、切断してしまったもの。
(平成21年2月荒川区、8歳男児、中等症) |
| 乗物等があおられ 転倒等 |
母親が公園内において、1歳の男児を自転車の前かごに乗せたまま券売機で入園券を購入していた際、自転車が強風で倒れ、乗っていた男児が頭部を受傷したもの。
(平成22年4月立川市、1歳男児、中等症) |
| 転倒物の 下敷き等 |
10歳男児が、小学校校庭でミニサッカーのキーパーをしているときに、強風で倒れてきたゴールポストが頭にあたり、そのまま下敷きとなったもの。
(平成22年4月大田区、10歳男児、中等症) |
| 傘があおられ 転倒等 |
90歳女性、傘をさしながらカートを押して歩いていた際、路上で風にあおられて転倒し、歩行不能となったもの。
(平成22年2月大田区、90歳女性、中等症) |
けが人はでなかったが、このような場面も・・・
<ビル9階の開けていたサッシが強風を受け、急激に開放した衝撃でガラスが割れ、屋外に飛散した状況>
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強風・突風が多く発生する時期は、天気予報をこまめにチェックして、次の点を心がけてください。
| (1) | 強風時の外出には注意! 強風や突風の時は、外出はできるだけ控えるようにする。また、強風を伴う雨天時に傘をさしたりするときには十分に注意する。 |
| (2) | ドアでの指の挟まれに注意! ドアは、強風や突風により急激に開閉されて、指が挟まれて切断したり、四肢を骨折したりしてしまう事例もあることから、強風・突風時のドア、扉の開閉時はドアノブ等をしっかりと把持するなど十分注意する。 |
| (3) | 植木鉢、物干し竿等、ベランダに置いてあるものは片づける! 強風や突風が予想されるときは、ベランダの植木鉢や物干し竿など飛ばされるおそれがあるものは、室内に取り込んでおく。強風で物干し竿が物干し竿受けから外れ落下した事例もあることから、特に高層階では注意する。 |
| (4) | 子供を自転車・ベビーカー等に乗せたままその場を離れない! 5歳以下の乳幼児では、ベビーカーや自転車等に乗せられたままの子供が、保護者等がその場を離れたすきに、強風・突風にあおられて転倒等して受傷する事故が多いため、保護者等は、子供をベビーカー等に乗せたままその場を離れない。 |
| (5) | 看板、フェンス、テントなど飛ばされやすいものは固定を! 施設管理者は、強風・突風時に物が飛ばされないよう、確実な固定措置を施しておく。特に、工事現場でなどでの仮設の看板やフェンス等は強風により落下したり、転倒したりして、付近の歩行者が受傷する事故もあるため、設置する際には確実な固定措置等を講じる。また、看板等の所有者・設置者等は適宜点検を実施し、確実に固定されているかを確認する。 |
| (6) | イベントやスポーツ中の事故もある。安全側にたった判断を! イベント等で設置したテントの下敷きになる事例や、スポーツ中にゴールポストなどの下敷きになる事例などがあることから、各種イベントやスポーツ実施に強風が予想されるときには、主催者等はイベント等の中止など、安全側に立った判断を心掛ける。 |
東京消防庁本所防災館(墨田区横川4−6−6、03-3621-0119、暴風雨体験は未就学児不可)では、暴風雨体験コーナーが設けられており、風速毎秒30mの暴風を体感することができます。
| 暴風雨体験コーナー 風水害をもたらすほどの強風や大雨を体験し、そのすさまじさを知るとともに、強風や大雨に関する知識を高められます。 |
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| 平均風速 (m/s) |
おおよその時速 | 予報 用語 |
人への影響 | 屋外・樹木
の様子 |
建築物の被害 |
| 10以上
15未満 |
〜50q | やや 強い風 |
風に向かって歩きにくくなる。傘がさせない。 | 樹木全体が揺れる。 電線が鳴る。 | 取り付けの不完全な看板やトタン板が飛び始める。 |
| 15以上
20未満 |
〜70q | 強い風 | 風に向かって歩けない。転倒する人もでる。 | 小枝が折れる。 | ビニールハウスが壊れ始める。 |
| 20以上
25未満 |
〜90q | 非常に 強い風 |
しっかりと身体を確保しないと転倒する。 | 鋼製シャッターが壊れ始める。風で飛ばされた物で窓ガラスが割れる。 | |
| 25以上
30未満 |
〜110q | 立っていられない。屋外での行動は危険。 | 樹木が根こそぎ倒れ始める。 | ブロック塀が壊れ、取り付けの不完全な屋外外装材がはがれ、飛び始める。 | |
| 30以上 | 110q〜 | 猛烈 な風 |
屋根が飛ばされ、木造住宅の全壊が始まる。 |
急な病気やケガをした場合に、「救急車を呼んだほうがいいのかな?」「今すぐ病院に行った方がいいのかな?」など迷った際の相談窓口として、「東京消防庁救急相談センター」を開設しています。
| 問合せ先 |
| 防災部防災安全課防災安全係 |