先般、10月14日に岐阜県内の工場の解体工事現場において、工場の外壁が高さ約11メートル、幅約18メートルにわたって崩れ、工事現場付近の市道を自転車で通りかかった女性(17歳)が下敷きとなり死亡する事故が発生しました。
東京消防庁管内(東京都のうち東久留米市※、稲城市、島しょ地区を除く地域)では、平成17年4月から平成22年8月までに、工事・作業現場付近での落下物や工事用フェンスの倒壊等に起因した事故により、工事現場付近にいた一般の方が少なくとも56人救急搬送されています。
※ 東久留米市については、平成22年4月1日から東京消防庁管内となりました。
年別、月別の救急搬送人員は、図1及び図2のとおりです。
月別では、7月から9月の暑い時期に多く発生しています。


落下及び倒壊等となった工事関連用品は、図3のとおりです。
種類は、多岐にわたっていますが、「配管・パイプ」、「建材(木材)」、「フェンス」が比較的多くなっています。

年齢区分別の負傷程度は、表のとおりです。
年齢区分による事故の偏重等は特になく、どの年代においても発生しています。
| 軽症 | 中等症 | 計 | |
|---|---|---|---|
| 9歳以下 | 4 | 1 | 5 |
| 10歳代 | 2 | 1 | 3 |
| 20歳代 | 8 | 1 | 9 |
| 30歳代 | 5 | 1 | 6 |
| 40歳代 | 6 | 1 | 7 |
| 50歳代 | 8 | 1 | 9 |
| 60歳代 | 6 | ― | 6 |
| 70歳代 | 7 | 2 | 9 |
| 80歳代 | 1 | ― | 1 |
| 90歳以上 | 1 | ― | 1 |
| 計 | 48 | 8 | 56 |
| (凡例) |
・中等症 ・軽症 |
: 生命の危険はないが入院の必要がある : 入院の必要がない |
事故に至った主な原因は、図4のとおりです。
主な原因のうち不明を除く35人を分析すると、作業中に建材や工具類を落下させるといった「作業時の不注意」や、作業時に一時的に壁等に建材を立てかけていたところ倒れる、トラックに積載していた建材が落下するといった「不十分な安全対策」などの人的要因が、28人(80.0%)と多くを占めていることがわかります。

| 工事関連 用品 |
内容 | 写真 |
|---|---|---|
| 外壁 | 24歳女性が、外壁老朽化工事をしているビルの前を通行中、外壁が落下し、右背部に当たり受傷したもの。 (軽症、平成22年5月豊島区) |
![]() |
| フェンス | 18歳男性が、店舗改装工事現場前を通行中、外囲い看板(3.5メートル×3.5メートル、鋼板製)の一部が、上部が固定されていなかったため道路側に倒れ、下敷きとなり受傷したもの。 (中等症、平成21年6月武蔵野市) |
![]() |
| 配管 パイプ |
60歳女性が、ガス工事現場付近を通行中、撤去するためクレーンで吊るされたガス管が落下してきて、頭部に当たり受傷したもの。 (軽症、平成17年4月八王子市) |
|
| 足場 | 71歳女性が、解体工事現場付近を自転車で走行中、工事用の足場が横倒しとなり、頭部に当たり受傷したもの。 (中等症、平成19年4月台東区) |
急な病気やケガをした場合に、「救急車を呼んだほうがいいのかな?」「今すぐ病院に行った方がいいのかな?」など迷った際の相談窓口として、「東京消防庁救急相談センター」を開設しています。