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東京消防庁

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ホテルのレストランの排気ダクト等が焼損した
火災において、約600名の利用客を
避難誘導した事例

用途等 複合用途(16項イ) 地上21階地下2階 出火場所 厨房
焼損程度 建物ぼや 出火時間帯
けが人等 なし
出火原因 厨房で薪オーブンを使用している際、薪オーブンに付属する排気筒内に炎が入り、排気筒から出火したもの
自衛消防活動の状況※
発見
駆付け 
飲食店の厨房で調理中、オーブンの排気部分から煙が出てきたため、飲食店従業員Aがオーブンを点検すると炎は確認できなかったが、排気設備の不調を考慮して排気ファンを停止し、防災センターに状況を報告した。
  駆け付けた防災センター要員BとCが、オーブン設備の状況を確認していたところ、厨房天井にある点検口の隙間から炎が出ているのを発見した。
同時に、防災センターでは、自動火災報知設備の受信機が出火階を表示し、直上階の屋外に設置されている監視カメラにより、排気ダクトの排出部分から炎が出ているのを確認した。
通報 防災センター要員D(警備隊長)は、防災センター要員Bから火災発見の報告を受けて、防災センターの固定電話から119番通報した。
初期消火 防災センター要員Cは、飲食店従業員と協力し、防災センターから持参した消火器と店内に設置されていた消火器計7本をオーブン内及びダクト点検口に噴射し、炎は収まった。
避難誘導 防災センター要員Eは、放送設備を活用して出火階及び直上階への館内放送を実施し、出火階の飲食店計4店舗から、スタッフ86名、客約150名がホテル従業員の誘導を受けながら避難した。
 また、ホテル従業員は安全を考慮して、直上階を含む上階のホテル(※上階はすべてホテル客室)の宿泊客約440名を誘導し、避難させた。
防火管理上の推奨点
消防計画に基づき、防災センター要員(本部隊)と事業所従業員(地区隊)とが連携して、火災発見から通報、消火、避難誘導等の活動が迅速に行われ、多数の利用客を混乱させることなく無事に避難誘導しました。
防火管理上のポイント
1 火災発生時は危険側に立ち、火災の延焼拡大を考慮して早期に火災発生を在館者及び利用者等に報知し、迅速な避難誘導を行ってください。
2 火災発生時には放送設備を活用し、現在の火災の状況等を在館者にタイムリーに知らせることでパニックを防止し、併せて避難誘導時に的確な指示を放送して迅速かつ安全な避難誘導を行ってください。

※自衛消防活動の状況は、関係者からの聞き取りによるものです。




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