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電気火災の抑制方策に関する検討部会の検討結果(平成27年度)

東京消防庁管内の火災件数は平成17年の約6,000件に対し平成27年は4,500件を下回り、年々減少傾向にあるなか、電気製品など電気を使う機器等から出火する電気火災は約1,000件で高止まりのまま推移しています。電気火災が占める割合は、平成17年の15%から平成26年には21%に増加しています。

平成26年は前年より死者が2名増加し、負傷者も34名増加するなど、電気火災の抑制が火災予防の喫緊の課題となっています。そこで平成27年度、外部識者を交えた検討部会を設置し、データ分析や実験を行うなど、電気火災の抑制方策について検討し、提言等がまとめられました。

東京消防庁では、この提言等を受け今後、関係機関との連携も視野に入れ効果的な対策を推進していきます。

電気火災の抑制方策に関する検討結果に係る概要

  1. 電気火災全般の分析等

統計データが存在する30年間の電気火災の発生状況及び25年間の電気火災の死者の発生状況を分析した結果、以下の特徴がありました。

後期高齢者の死者数が増加
後期高齢者の死者数は年々増加し、近年では25年前の約3倍の15名前後発生し電気火災による死者数を押し上げている状況にあります。
電気ストーブ※1、延長コード※2、電気こんろ※3の被害が多い
火災件数及び死者数が共に多いのはこの3つです。この3つで火災件数では26%、死者では60%を占めています。
※1
電気ストーブ:石英管を使う電気ストーブ、ハロゲンヒーター、カーボンヒーターなど
※2
延長コード:コードの両端の差込プラグ及びコンセントは除く
※3
電気こんろ:電磁誘導加熱式調理器(IH)は除く
  1. 電気ストーブ火災の特徴

被害の1番多い電気ストーブについて、平成17年から平成26年までのデータを分析したところ、死者79人のうち約70%にあたる54人が後期高齢者でした。他の年代と比べ特徴的なのは、死因の40%を一酸化炭素中毒が占めることと、着ている衣類に火がつく着衣着火が多いことです。更に、生活様式に着目すると住宅や共同住宅に住む1人暮らしの方が就寝中に火災により亡くなる傾向が多いことが分かりました。

羽毛布団を用いた電気ストーブの実験では、布団に火がついていない煙だけの状態で、一酸化炭素の濃度が高くなり、1時間程度で重篤な状態となり、死亡する可能性のある状況であることが確認できました。布団がストーブに接していなくても、10cm程まで近づいた状態では発火してしまう状況にあることも確認できました。

  1. 近年増加している火災の分析等

軽量で高い電圧を発することのできるリチウムイオン蓄電池は、持ち運びする機器に多く使われ、その普及に伴い、火災件数が増加しています。平成17年から平成21年の5年間に8件であったものが、平成22年から平成26年には4倍の32件に増加しました。

この原因としてスマートフォン等の充電用として使用されるポータブル蓄電装置など、機器にリチウムイオン蓄電池が内蔵される構造のものが増えており、これらが一般ごみとして捨てられ、塵芥車や建物内に設置されたごみ置場の圧壊機で押し潰されることによる火災が増加している実態があります。

様々な機種を用いた実験では、押し潰される様相によらず高い出火危険が確認できました。

  1. 電気火災の抑制に向け、以下3点が提言され、これらを踏まえた抑制方策を推進していきます。
電気火災の発生状況等の実態を周知
多くの電気火災が使用者の取扱いの誤り等で発生している。そこで、使用者等に電気火災に係る実態を正しく認識してもらい、火災抑制に注意を払ってもらう必要がある。
電気ストーブの火災抑制方策
電気ストーブは、火災件数、死者数共に多く発生し、対策が急がれる。
  電気ストーブ火災では、後期高齢者の死者が多く発生していることから、適切な取扱いの周知に加え、機能的な対策が望まれる。
リチウムイオン蓄電池の火災抑制方策
リチウムイオン蓄電池から火災の実態及び対策を関係行政庁、関係業界、使用者等に周知する必要がある。

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問合せ先
予防部 予防課 火気電気係
03-3212-2111(代表)内線4787