年末年始の救急事故を防ぎましょう

 師走ともなると何かと慌ただしく、気がつけば新年はもうすぐそこまで、
という時の流れの早さに驚かされます。特に、年末年始のこの時期は、
救急車の出場が1年の中で最も多くなる時期です。救急事故の発生を
未然に防止するために、救急事故や注意点を知り、事前に対策を立て
ておくことが大切です。

@ 入浴中の事故
    1日の疲れを取るため、ゆっくりと湯船につかるのが好きな人は
  多いことでしょう。しかし、心地よい入浴中にも事故の危険性は潜
  んでいます。

    平成20年中の家庭内で発生した浴槽内での溺水事故の搬送
  人員は244名でした。

          家庭内で発生した溺水事故の月別搬送人員(平成20年中)

    上のグラフを見てわかるように、12月から2月にかけて搬送が
   目立っています。

          家庭内で発生した溺水事故の年代別搬送人員(平成20年中)

     70歳代以上の高齢者になると、家庭内における溺水事故の発生
   が急激に増えています。 年を重ねると、心臓、肺の慢性疾患や高血
   圧症など、 複数の疾患を抱えている方が多くなり、 浴室温と湯温の
   差による血圧の急激な変化が入浴時の事故に関係すると考えられ
   ています。また、1歳前後の子どもにも多く発生しています。





















          

異常を発見した場合の対処

   (1) 入浴中の意識障害を認めたら、すぐに湯栓を抜き
     あごを風呂蓋に乗せて溺水を防ぐ。
   (2) 力があれば、
浴槽から搬出し、その後で救急要請する。
     力がなければ、搬出せず救急要請する。
   (3) 患者を浴槽から救出できれば、
バスタオルなどで身体を
     覆い
、体温の低下を防ぐ。




A 餅を喉に詰まらせたことによる窒息事故
   年末年始にかけて、餅を喉に詰まらせてしまう窒息事故が多く
  発生する傾向にあります。正月に餅料理を食べる食文化がある
  ため、多くの高齢者が餅を喉に詰まらせ、窒息するといった事故
  が発生しています。

        餅による窒息事故の月別搬送人員(平成20年中)

         餅による窒息事故の年代別搬送人員(平成20年中)
     

     高齢者は噛む力や飲み込む力が弱く、また、詰まりかけた時に
   咳をする反応も弱いため、事故が発生しやすい傾向があります。
   また、注意して小さく切った餅であっても、雑煮など軟らかくなった
   餅を一度にたくさん入れると、喉に詰まる可能性があります。
     さらに、餅ばかりでなく肉、こんにゃく、りんごなどによる事故も
   発生しており、 死亡事故につながるケースもあることから注意が
   必要です。

 










もし、のどに詰まらせてしまったら・・・

 チョークサインを出しているとき、声が出せないとき、顔色が急に真っ青になったときなどは、異物(食物など)による気道閉塞が疑われます。
 そのような時は、

 まず咳をすることが可能であれば、咳をさせます。

 咳もできずに窒息しているときは、
 
背部叩打法(はいぶこうだほう)を行いましょう。

↑

  意識の有無・年齢・性別に関係なく実施可能な
  方法です。

イラスト:チョークサイン
チョークサイン
 窒息を起こし、
呼吸ができなく
なったことを他の
人に知らせる世界共通のサイン

【背部叩打法の実施手順】

イラスト:実施手順
イラスト:実施手順
イラスト:実施手順