《長周期地震動知っていますか?》
大きな地震が発生したときに生じる、周期(1往復するのにかかる時間)が長い揺れのことを「長周期地震動」と言います。建物には固有の揺れやすい周期(固有周期)があり、高層ビルの固有周期は長いため、長周期地震動と共振しやすくなっています。そのため、長周期地震動が起こると高層ビルは大きく揺れてしまいます。
《高層階での被害》
東日本大震災の発生後、東京都内で行ったアンケート調査では、高層階になるほど家具類が転倒・落下・移動している割合が高くなることが分かり、平成28年に発生した熊本地震では、家具転対策を実施していない家具類の階層別の転倒・落下・移動の発生率を調査したところ、免震機能の無いマンションでは、高層階になるほど家具類が転倒・落下・移動している割合が高くなることが分かりました。
《家具類の転倒・落下・移動防止対策の重要性》
高層階になるほど、家具類の転倒・落下・移動している割合が大きくなる結果は、長周期地震動が一因と考えられます。高層階は、より一層家具転対策が重要です
地震により高層階でケガをした場合は、エレベータが止まるため、救助・避難に「時間・人手・労力」がかかるなど、多くの苦難が生じます。今すぐ、「地震から命を守る 家具転対策」をしましょう。
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突然、大きな地震に襲われたとき、私たちは適切な行動がとれるでしょうか。
平成23年3月11日、東日本を襲った大地震。この震災により、多くの人々の大切な命と貴重な財産が失われました。東京消防庁では、震災直後から、都民に対して地震発生時の行動に関するアンケート調査を実施しました。その結果、火の元を確認すると回答した方が多く、身の安全を図ると回答した方が少ないことがわかりました。