東京都葛飾区のエステサロンで今年11月、アロマオイルの付着したタオル等を洗濯し乾燥後に、積み重ねたタオルから出火し店内の一部を焼損する火災がありました。
火災の原因は、アロマオイルが付着したバスタオル・タオル及び衣類(Tシャツ)を洗濯し、乾燥機で乾燥後に籠に取り出して放置していたところ、バスタオル内に蓄積された酸化熱により発火し火災になったものとみて、金町消防署では調べを行っています。
エステサロンの同種の火災は、東京消防庁管内では今年初めてで、昨年は3件発生し、過去5年間では11件発生しています。また、同種の酸化発熱によるとみられる火災により、平成21年1月に福島県いわき市の老人介護施設で2人が亡くなる火災が発生しています。
今までに、酸化発熱(自然発火)による火災は、エステ店以外にもクリーニング店、レストラン、鍼灸マッサージ店等でも発生していることから、当署では油脂の付着した衣類等の洗濯乾燥後の取扱いには、タオル等を十分冷ましてから収納する、重ね置きをしない等十分注意するよう呼びかけています。
注意事項等については下記のとおりです。
| 1 火災日時 | |
| 平成23年11月 東京都葛飾区内 エステサロン店 | |
| 2 酸化発熱のメカニズム | |
| 一般的に酸化発熱による火災は、油脂中に含まれる不飽和脂肪酸が空気中の酸素により酸化されて発熱し出火します。 酸化発熱の現象を利用した身近なものは、使い捨てカイロが挙げられます。これは、粉末状の鉄と空気中の酸素が反応して発生する酸化熱を利用したものです。 エステオイル等が付着したタオルも酸化反応が起こっていますが、常に外気に放熱されていれば自然発火には至りません。また、タオルを乾燥機に入れて乾燥中の状態では、ドラムで攪拌され自然発火に至りません。しかし、乾燥が終了し中に入れたままにすると堆積したタオルの中心部に酸化熱が蓄積し発火する場合があります。 今回の事例のように、乾燥機から取り出したタオルを堆積させると同じように発火することが考えられます。 |
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| 3 再発防止広報の経緯 | |
| 東京消防庁では、平成17年3月に、同種の火災が続いたことから日本エステティック協会(東京都千代田区)に対し、同種火災の再発防止に係る協力を依頼しました。 同協会では、同年4月に機関誌等で出火防止の記事掲載を行い、注意喚起を図った経緯があります。 今回火災があった店の従業員の話しでは、「店内に乾燥機内の酸化発熱による火災の注意事項のチラシ表示はありましたが、“取り出したタオル”からの酸化発熱による火災の認識はありませんでした。」とのことです。 |
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| 4 その他の火災事例 | |
| 平成22年1月 豊島区内 エステティックサロン 2階建店内の1階台所の乾燥機から出火したもので、エステオイルを含んだタオルを洗濯乾燥し、終了後乾燥機の中に長時間放置したため、タオルに含まれていた油脂が酸化発熱して発火し、店舗を全焼するとともに、周囲の建物など5棟105㎡が焼損しました。 |
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| 5 注意事項 | |
| 金町消防署では、今回の火災を教訓に、エステ店及び店舗等で油脂の付着した衣類等を洗濯乾燥する機会のある事業所に対し、次の注意事項を呼びかけています。 | |
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“タオル・衣類の酸化発熱による火災を防ぐために” ○油の染み込んだ衣類、タオル等を洗濯乾燥後は、 ・責任者を決め、乾燥機等から乾燥後必ず取り出すこと。 ・乾燥後は、籠等に堆積した状態で収納しないこと。 ・乾燥機から取り出した後、熱が冷えてから棚等に収納すること。 (タオルかけに掛ける。扇風機で冷やす。床に広げる等) ○乾燥機をかけたまま帰ることは絶対にしない。 ○火元責任者が閉店帰宅前に、必ず火気点検を行うこと。 ○アルバイト従業員等に火災事例と注意事項を教養し、出火防止の徹底を図ること。 |
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| エステサロン内で出火したバスタオル等 | |
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| 出火したバスタオル等 | 焼損したバスタオルを再現したもの |
問合せ先
金町消防署予防課危険物調査係
03-3607-0119 内線610