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地域の防災力を高めよう

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家具類の転倒・落下・移動防止対策

地震の被害

昨年6月に最大震度6弱を観測した「大阪府北部を震源とする地震」が、同年9月には、最大震度7を観測した「平成30年北海道胆振東部地震」が発生しました。この2つの地震において多数の死傷者が発生しています。

  • 【北海道胆振東部地震】
  • ■ 50代男性 大量の本の下敷きになり死亡(震度5強)
  • ■ 86歳男性 タンスの下敷きで死亡(震度6強)など
  • 【大阪府北部地震】
  • ■ 85歳男性 自宅で本棚に挟まれ死亡(震度6弱)
  • ■ 38歳男性 自宅の棚が転倒したことにより負傷(5弱)
  • ■ 27歳女性 自宅で落下物により後頭部挫創(5弱)など

上記の表からもわかるように、地震時における家具類の転倒・落下・移動等により死傷者が発生し、令和元年6月18日に発生した山形県沖を震源とする地震でも、負傷者が発生しています。また、近年発生した地震について東京消防庁で調査をした結果、負傷者の約30〜50%の方々が家具類の転倒・落下・移動によりケガをしていることが分かっています。

画像:家具類の転倒・落下・移動によるケガ人の割合
家具類の転倒・落下・移動によるケガ人の割合
画像:大阪府北部を震源とする地震における大阪府内のマンション室内の被害状況
大阪府北部を震源とする
地震における大阪府内の
マンション室内の被害状況

家具類の転倒・落下・移動防止対策ってどうやるの?

それでは、地震時のケガ等を防ぐために家具類の転倒・落下・移動防止対策(以下、「家具転対策」といいます)とは具体的にどのようなものか見ていきましょう。

画像:家具類の転倒・落下・移動防止対策

一言で家具転対策といっても、その方法には様々なものがあります。
 家具転対策と聞いてすぐ頭に浮かぶのは、金具などを使用し、家具と壁をネジ留めするようなものかもしれませんが、家具を動かないように固定するだけが家具転対策ではありません。収納先をまとめて、家具を置かないようにしたり、家具の配置や向きを工夫したりすることも一つの家具転対策といえます。
 また、対策器具を組み合わせた固定もおすすめです。例えば、タンスなどの場合、L型金具でしっかりと固定することが、効果の高い対策方法ですが、家具に穴を空けるに抵抗がある方、壁に穴を空けられない方などは、ポール式とストッパー式(もしくはマット式)を組み合わせて設置することで、L型金具と同等の効果が得られます。
 ホームセンター等で、家具転対策のための器具が多く販売されています。家具類に合った器具を、正しく設置することがとても重要です。

画像:北海道札幌市内のマンションの室内状況
平成30年北海道胆振東部地震における
北海道札幌市内のマンションの室内状況

左の写真は、平成30年北海道胆振東部地震おける北海道札幌市内のマンションの室内の写真です。家具や収容物が散乱していますが、テレビは家具転対策を実施しており、転倒等が発生しませんでした。

火災

地震が発生すると、家具類の転倒・落下・移動によって火災が発生することがあります。
 平成23年3月11日に発生した東日本大震災において、都内で32件の火災が発生しましたが、その多くが家具類の転倒・落下・移動によるものでした。

画像:東日本大震災での出火例
  • 【東日本大震災での出火例】
  • ・本棚が倒れ、本が電気ストーブに落下し出火 
  • ・電気スタンドが倒れ、布団に接触し出火
  • ・落下物が、家電製品のスイッチに接触し、スイッチが入ることにより出火 など

東京都が公表した首都直下地震の被害想定では、都内で最大約800件もの火災が発生すると想定されています。
 平成27年4月の第21期火災予防審議会(地震対策部会)報告書によると「地震火災による人的被害の軽減方策」として、家具転対策が地震時の出火防止としても有効であり、火災による死者数の減少に大きく寄与することが示されました。火災による被害を減らすためにも、家具転対策は絶対に欠かせません。

避難障害

画像:家具の配置

出入口付近に家具転対策を実施していない家具を配置してしまうと、転倒した家具が出口や扉を塞ぎ、逃げられなくなることがあります(右図参照)。
 大きな地震が発生した場合、閉じ込められてしまうと、そのまま長時間救出されない可能性があります。避難できない状況で、家屋の倒壊や火災が発生すると、非常に危険です。
 避難障害を起こさないためには、出入口や避難経路に家具を置かないことや、家具を置く向きやレイアウトを工夫することも非常に大切です。

家具転対策のその先に…

地震により家具類の転倒・落下・移動等が発生すると、普段生活する住居内で様々な被害が発生します。そのような被害を防ぐための「家具転対策」は、地震が発生した際に自分自身をケガ等から守る「自助」だけでなく、自分自身がケガをしない、火災を起こさない、スムーズに避難できたことにより、ご家族や近隣住民への助け合い「共助」へとつながる重要な対策です。被害を最小限に抑えるためにも、家具転対策を実施しましょう。
 1995年に発生した阪神淡路大震災で生き埋めや閉じ込められた際の救助主体の割合をみてみると、自分以外の人の手「共助」で救助された割合は60%であり、救助隊による救助「公助」は、1.7%でした。この点からもわかるように、地震時における「自助」「共助」は非常に大切となります。

画像:阪神・淡路大震災における生き埋めや閉じ込められた際の救助主体等
内閣府平成26年防災白書
阪神・淡路大震災における
生き埋めや閉じ込められた際の救助主体等

家具転対策についてもっと知りたい

家具転対策のもっと詳しい実施方法を知りたい方は、東京消防庁ホームページにある家具転対策ページをご覧ください。
 家具転対策の実施方法を詳しく解説した「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック」や、家具転対策ドラマや対策方法を解説した動画も公開中です。家具転対策ページは、『東京消防庁 家具転』で検索するか、右のQRコードでアクセスできます。

画像:ハンドブック
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【東京消防庁】
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