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東京消防庁 広報テーマ (6月号) テーマ1 くらしの中の危険物を確認しましょう
  令和元年度危険物安全週間
  くらしの中の危険物の知識を深めよう
  危険物施設等における事故状況
テーマ2 夏祭りや花火大会での火災を防ぎましょう
  火気器具を使うときには
  消防署への届出について

くらしの中の危険物を確認しましょう

タイトル画像:くらしの中の危険物を確認しましょう

♦令和元年度危険物安全週間

令和元年日(日)から日(土)まで
「知っておこう くらしの中の 危険物」

(令和元年度東京消防庁危険物安全標語 作者:鈴木太佳雄さん 羽村市在勤)

画像:危険物安全週間中に実施される消防演習
危険物安全週間中に実施される消防演習
画像:令和元年度東京消防庁危険物安全週間ポスター
令和元年度東京消防庁
危険物安全週間ポスター

都民の皆様へ
 私たちのくらしの中には、危険物を含む製品がたくさんあります。その危険性を認識せずに使用すると、火災・事故が発生することがあります。
 職場や家庭内で何気なく使っているスプレー缶にも、危険物が含まれている製品がありますので、取扱説明書をよく読み、正しく使用することが大切です。

危険物関係事業所の皆様へ
 当庁管内における平成30年中の危険物施設等の事故件数は114件で、平成29年に比べ7件増加しました。
 危険物施設等の事故を防止するためには、危険物関係事業所の皆様が法令を遵守することはもちろん、自社の施設の特性に応じた危険要因を把握し、最も適した安全対策を実践することが極めて重要となります。
 自社の危険要因と安全対策を踏まえた自主保安対策を充実し、危険物に関する事故を防止しましょう。

♦くらしの中の危険物の知識を深めよう

◎スプレー缶

スプレー缶の火災に注意!

スプレー缶には内容物として危険物が使用されているもの、可燃性ガスが噴射剤として使われているものも多いため、周囲の火気に注意した上で、使用方法をよく読んでお使いください。廃棄されたスプレー缶による火災も起きています。廃棄する際のポイントは次のとおりです。

  • ① スプレー缶を廃棄する場合は、中身を使い切って、各区市町村が指定する取り決めに従って廃棄しましょう。
  • ② ガスを使い切る際は、火気のない通気性の良い屋外で残存ガスが無くなるまで噴射しましょう。

出火する塵芥車

スプレー缶の取扱いを確認しましょう!

スプレー缶の表面には
取扱いの注意事項が示されています。

スプレー缶の表示をよく読んでから使いましょう!

◎ガソリン携行缶

ガソリンを取り扱う時の注意点

① 火気のある場所での使用・保管はいけません!

ガソリンは非常に揮発しやすく、使用する際には可燃性の蒸気が発生し、近くに火気があると簡単に引火する性質があります。周囲に火気がないことを確かめてから使用しましょう。

② 給油の際は発電機などの機器を停止しましょう!

発電機、ストーブなどの機器に燃料を入れる際は、機器を必ず停止してください。使用中に給油すると、火災が発生するおそれがあります。

③ 換気の良い場所に保管しましょう!

ガソリンの蒸気は空気より重いため、低い位置に溜まります。ガソリンの蒸気が溜まらないよう換気の良い場所に保管することが重要です。

④ 冷暗所に保管しましょう!

ガソリンを入れた容器を気温の高い場所に置いていると、容器内の圧力が高まり、蓋を開けた際に噴き出すおそれがあります。ガソリンを入れた容器は冷暗所に保管しましょう。

⑤ 試験基準に適合する携行缶を使用しましょう!

落下試験など消防法令で定められた試験に合格したガソリン携行缶には、マークが付されているので、基準に適合する携行缶を購入する際のポイントとしてください。

画像:温められた携行缶からガソリンが噴き出す様子
温められた携行缶から
ガソリンが噴き出す様子
画像:代表的なガソリン携行缶
代表的なガソリン携行缶
画像:マークの例
マークの例

事故事例

屋外の花火大会で、露店用に使用していた発電機にガソリンを入れようとしたところ携行缶から噴き出したガソリンやその蒸気に引火し、火災となり死傷者が発生しました。

◎灯油ポリエチレン容器

灯油用ポリエチレン容器の注意点

灯油を運搬・保管するために灯油用ポリエチレン缶を使う際は、次の点に注意しましょう。

① 約5年を目安に交換しましょう!

灯油用ポリエチレン缶は、紫外線などの影響により、少しずつ劣化が進みます。表面に製造年月日が表示されていますので、確認してみましょう。

② 換気の良い場所に保管しましょう!

ガソリンは、可燃性蒸気が多く発生します。
 灯油用ポリエチレン缶は気密性が不十分なため、漏れる危険性があります。
 また、灯油用ポリエチレン缶は、ガソリンに帯電する静電気を逃しにくいため、移し替え等の際に静電気による火花が発生するおそれがあり、火災となることもあります。

・ 保管場所に注意しましょう!

風雨にさらされたり、日光に当たったりすると、強度などの性能が低下します。保管する際は、なるべく暗く涼しい場所で雨風や直射日光が当たらないよう注意しましょう。

画像:灯油用ポリエチレン缶
灯油用ポリエチレン缶
画像:2002年10月製造
2002年10月製造

危険物を一定量以上の使用や保管をするには届出が必要になります!

一定量以上のガソリン、灯油などを使用・保管する場合は、消防署への届出が必要となります。

種類 届出が必要な量
ガソリン 40リットル以上
灯油、軽油 200リットル以上

♦危険物施設等における事故状況

平成30年中の危険物施設等の事故

 東京消防庁管内の危険物施設等における過去3年間の事故発生件数を見ると、平成28年は105件、平成29年107件と推移し、平成30年は114件と増加しています。
 平成30年中の危険物施設等において発生した事故は、火災30件、流出32件及びその他の事故52件となっており、火災及びその他の事故により傷者が16名発生しました。平成29年と比較すると、事故件数は7件、傷者は7名増加しました。(図1参照)

画像:過去5年の危険物施設等に係る事故による死傷者数
図1 過去5年の危険物施設等に係る事故による死傷者数

危険物施設区分別の事故発生状況

 事故の状況を施設別にみますと、給油取扱所が51件で最も多く全体の7割近くを占め、次いで指定可燃物貯蔵取扱所が15件、一般取扱所が12件、少量危険物貯蔵取扱所が10件、移動タンク貯蔵所が9件、地下タンク貯蔵所及び運搬車両が8件、製造所が1件となっています(図2参照)。

画像:危険物区分別の事故発生状況
図2 危険物区分別の事故発生状況

発生要因別の事故発生状況

  •  平成30年の事故発生件数(114件)を要因別に見ていくと、図3のとおりになっています。
    ・施設を破損させるなど物的要因による事故が75件。
    ・誤った操作や日常の維持管理が不十分であったなど人的要因による事故が26件。
    ・その他の要因による事故が13件。

火災事故、流出事故、その他の事故に分けた事故発生要因は図4~6のとおりとなっています。

◎ガソリンスタンド(給油取扱所)の事故事例

車両が接触し、固定給油設備が破損した事故

 ガソリンスタンドにおいて、給油に訪れた乗用車の運転手が運転操作を誤り、左前方オーバーフェンダー部分を固定給油設備の給油ノズルに接触させ破損させた事故です。
 ガソリンスタンド内で運転するときは、車両の周囲に気を配り、細心の注意を払って運転するよう心掛けてください。

固定給油設備と車両の接触状況
写真1 固定給油設備と車両の接触状況

車両が接触した固定給油設備の状況
写真2 車両が接触した固定給油設備の状況

平成30年のガソリンスタンドでの事故

 近年、ガソリンスタンドにおいて車両のドライバーが運転操作を誤って施設の建物や設備機器に衝突し、破損させる事故が多くなっています。
 東京消防庁管内では、平成30年中、危険物施設では114件の事故が発生し、そのうちガソリンスタンドで発生した件数は51件(約48%)となっています。
 さらに詳細を見ると、ガソリンスタンドで発生した事故51件のうち、ドライバーの運転操作ミスによる事故が25件で、おおよそ半数を占めています。
 ガソリンスタンドで事故が発生すると、大規模な被害につながるおそれもあります。
 ドライバーの皆様は、道路上での安全運転はもちろんのこと、ガソリンスタンドにおいても細心の注意を払って運転するようにお願いいたします。

◎移動タンク貯蔵所の事故事例

移動タンク貯蔵所から小型重機に燃料を給油していた際に発生した火災

 工事現場において、移動タンク貯蔵所から注入ホースを下階へ延長して、小型重機の燃料タンクに第4類第2石油類(非水溶性)軽油を直接給油する作業が行われていました。その際、作業員が注入ノズルに満量停止装置が設置されていると思い込み、燃料タンクの満量以上に軽油を給油し溢れてしまいました。溢れた軽油は、停止直後の高温となっているエンジンルーム内に流入し出火に至りました。

移動タンク貯蔵所の状況
写真1 移動タンク貯蔵所の状況

注入ホースを下階へ延長
写真2 注入ホースを下階へ延長

小型重機への給油状況
写真3 小型重機への給油状況

平成30年の移動タンク貯蔵所での事故

 東京消防庁管内では、平成30年中に移動タンク貯蔵所の事故が9件発生しました。前年と比べると8件増加しています。
 流出事故だけでなく、火災も発生しています。そのうちの1件の火災の原因は移動タンク貯蔵所のタイヤ付近のブレーキライニング部からの出火によるものでした。同様の原因による火災は危険物を運搬する車両でも発生しています。タイヤ付近からの出火でも、危険物を積載している場合、危険物に燃え移り被害を拡大する恐れがあります。
 このような事故事例を教訓として、危険物を移送又は運搬する車両では、特に入念に点検整備を実施していただくようお願いします。

◎一般取扱所(非常用発電機)の事故事例

非常用発電機の試運転時に発生した爆発事故
 

※危険物等に係る事故防止対策の推進について(平成31年3月28日消防危第47号)の
事故事例調査より引用

非常用発電機の試運転時に発生した火災

 非常用発電機の排気ダクトは、フランジにより接続されており、周囲には断熱材が巻かれています。
 火災を起こした排気ダクトはフランジによって断熱材の段差ができないように施工されていたことから、フランジ周囲の断熱が不十分でした。そのフランジ上部に踏板(可燃物)が置き忘れられていたため、発電機を試運転した際の排気熱により過熱され、出火したものです。

排気ダクトの状況
写真1 排気ダクトの状況

排気ダクト上部の状況
写真2 排気ダクト上部の状況

排気ダクトの断面図
図 排気ダクトの断面図

試運転時の事故

 この事故事例では、断熱材の施工上の注意点が作業者に十分に理解されておらず、さらに、踏台(可燃物)を置き忘れていたため、完成後の試運転時に火災となったものです。
 東日本大震災以降、非常用発電機は、企業の事業継続計画や帰宅困難者対策のために設置されることが多くなり、重要な社会インフラの一部となっています。
 非常用発電機からの出火は、災害時の計画はもちろんのこと、通常時の建物においても重大な影響を及ぼすことから、完成後、定期点検後の試運転前には発電機や高温の排気が通る排気ダクト周辺の点検・整備を確実に実施しましょう。

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