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東京消防庁  広報テーマ (12月号) テーマ1 年末・年始の救急事故をなくそう
  年末年始は救急出場件数が急増します!
  風邪やインフルエンザに注意しよう
  飲酒による事故をなくそう
  餅による窒息事故に注意
  病院へ行く?救急車を呼ぶ?急な病気やけがで迷ったら #7119
  救急車の適正な利用について
テーマ2 冬季のガソリン・灯油の取扱いに注意しよう
  ガソリンなどの危険物を取り扱う際には静電気に注意しましょう。
  セルフスタンドを安全に利用するために
  灯油を石油ストーブに入れる時は、ストーブを消火しましょう。
テーマ3 大掃除の機会に家具類の転倒防止をしよう
  家具転対策をしていないと起こる危険
  どうやって家具転対策をしたらいいの?

年末・年始の救急事故をなくそう

年末・年始の救急事故をなくそう

師走ともなると何かと慌ただしく“気がつけば今年もあとわずか”と、時の流れの早さに驚かされます。この時期は、救急車の出動が一年の中で最も多くなる時期でもあります。救急事故の発生を未然に防止するために、救急事故の傾向や注意点を知り、事前に対策をたてておくことが大切です。

年末年始は救急出動件数が急増します! ~平成28年中の救急出動件数~

東京消防庁における、平成28年中の救急出動件数は777,382件であり、このうち救急隊により医療機関へ搬送された人は691,423人でした。月別の出動件数をみると、7月、8月の夏季に増加し、秋にはいったん減少するものの、12月、1月の冬季に再び増加しています(図1)。

冬季に救急要請が急増する原因の一つとして、以下のような急病・事故の多発が関連していると考えられています。

  • ・風邪やインフルエンザなどの冬季に流行する病気の発生
  • ・忘年会、新年会などにおける急性アルコール中毒
  • ・餅を喉につまらせたことによる窒息事故

【月別】出動件数(平成28年中)

図1 【月別】出動件数(平成28年中)

風邪やインフルエンザに注意しよう

平成28年中の風邪及びインフルエンザによる月別搬送人員は次のとおりです(図2)。

【月別】風邪及びインフルエンザ搬送人員(平成28年中)

図2 【月別】風邪及びインフルエンザ搬送人員(平成28年中)

冬季に風邪やインフルエンザの流行と時を同じくして、救急車で病院に搬送された方が増加していることが分かります。

図3は、平成28年中の風邪及びインフルエンザによる程度別搬送人員です。

【程度別】風邪及びインフルエンザ搬送人員(平成28年中)

図3 【程度別】風邪及びインフルエンザ搬送人員(平成28年中)

大半が軽症ですが、重症以上が38人も発生していることから、軽視することはできません。抵抗力の弱い乳幼児や、糖尿病などの基礎疾患のある高齢者は重症化しやすいため、十分な予防対策と体調の管理が大切です。

インフルエンザについて

季節性インフルエンザは、毎年冬に流行を繰り返す国内最大の感染症の一つです。したがって、これからインフルエンザ流行の季節を迎える中、感染予防に対する取組は非常に重要です。

インフルエンザは、かかった人の咳、くしゃみなどの飛沫とともに放出されたウイルスを吸入したり、手指等を介して口から感染する経路があります。ウイルスの侵入を防止するためには、手洗いやうがいのほか、十分な休養とバランスよく栄養をとることにより抵抗力をつけておくことが大切です。

インフルエンザ予防のポイント

  • インフルエンザが流行している時は人ごみをさけましょう。
  • 外出時にはマスクを着用し、帰宅時にうがいと手洗いを忘れずにしましょう。
  • 室内では適度な湿度を保ちましょう。
  • 疲労や睡眠不足をさけ、バランスよく栄養をとりましょう。
  • 予防の基本は流行前にワクチン接種を受けることです。
    (東京都福祉保健局HP「インフルエンザを予防するために」より引用)

飲酒による事故をなくそう

平成28年中の急性アルコール中毒による月別搬送人員は次のとおりです(図4)。

【月別】急性アルコール中毒搬送人員(平成28年中)

図4 【月別】急性アルコール中毒搬送人員(平成28年中)

月別に比較すると、12月に最も多く搬送されています。これは忘年会やパーティーなど、飲酒の機会が多いためと思われます。

図5及び図6は、平成28年中の急性アルコール中毒による年代別、男女別搬送人員と程度別搬送人員です。

【年代別】急性アルコール中毒搬送人員(平成28年中)

図5 【年代別】急性アルコール中毒搬送人員(平成28年中)

搬送人員は男女ともに20歳代が多く、次いで男性は60歳以上、女性は30歳代が多くなっています。グループで飲酒する場合は、一緒に飲んでいる周囲の方も節度ある飲酒について注意を払うことが大切です。

また、20歳未満の若年層も年間600人が救急搬送されており、保護者や指導者が飲酒しないように教育していくことが必要です。

【程度別】急性アルコール中毒搬送人員(平成28年中)

図6 【程度別】急性アルコール中毒搬送人員(平成28年中)

大半が軽症ですが、アルコールの摂取量によっては重症以上となることもあります。昨年は46人の方が重症以上でした。

飲酒事故を防ぐポイント

  • 自分の適量を知り、その日の体調にも注意しましょう。
  • 短時間のうちに多量の飲酒(一気飲み)はやめましょう。
  • 飲酒の無理強いはしないようにしましょう。
  • 周囲の人は、酔った人に付き添って一人にしないようにしましょう。
  • 酔った人が吐いた場合、のどに詰まらないように注意してあげましょう。

餅による窒息事故に注意

毎年12月から1月にかけて餅による窒息事故が多くなります。

東京消防庁管内1)では、平成24年から平成28年までの5年間に、餅2)をのどに詰まらせて、542人が救急搬送されています。

特に高齢者(65歳以上)が多く、約9割を占めています。

年末年始には、餅を食べる機会が増えるので、注意が必要です。

1)東京都のうち稲城市、島しょ地区を除く地域

2)団子等も含みます。

年別の救急搬送人員

過去5年間で餅をのどに詰まらせて救急搬送された方は毎年100人前後おり、その多くの方が65歳以上の高齢者です(図1)。

年別の救急搬送人員

図1 年別の救急搬送人員

月別の救急搬送人員

月別にみると、最も多いのは1月で205人、次いで2月が59人、12月が58人となっており、冬場に多くなっています(図2)。

月別の救急搬送人員(過去5年間餅をのどに詰まらせたもの)

図2 月別の救急搬送人員(過去5年間餅をのどに詰まらせたもの)

年齢層別の救急搬送人員

救急搬送された人の年齢層(5歳単位)をみると、65歳以上の年代に多く発生していることが分かります(図3)。

年齢層別の救急搬送人員(過去5年間餅をのどに詰まらせたもの)

図3 年齢層別の救急搬送人員(過去5年間餅をのどに詰まらせたもの)

初診時程度別割合

餅による事故では、救急搬送人員の半数近くが重症以上と診断されています(図4)。

初診時程度別割合

図4 初診時程度別割合

餅による事故を防ぐポイント

  • 餅は小さく切って、食べやすい大きさにしましょう。
  • 急いで飲み込まず、ゆっくりと噛んでから飲み込みましょう。
  • 乳幼児や高齢者と一緒に食事をする際は、適時食事の様子を見るなど注意を払うよう心がけましょう。
  • いざという時に備え、応急手当の方法をよく理解しておきましょう。

事故事例

事例1

4等分にカットした餅を食べた際に、のどに詰まらせて意識消失した。家族が餅を取ろうと試みたものの取ることができず、意識がないため救急要請となった。
【89歳・女性・重篤】

事例2

雑煮を食べていたところ、餅をのどに詰まらせ、顔色が悪くなり意識がなくなったため、妻が救急要請した。
【74歳・男性・重症】

事例3

自宅で団子を食べていたところ、急に苦しそうにして倒れ込み、呼吸ができていないようだったため、父親が救急要請した。
【2歳・女児・重症】

応急手当の方法

チョークサイン

チョークサイン

窒息を起こし、呼吸ができなくなったことを他の人に知らせる世界共通のサイン。

チョークサインを出しているとき、声を出せないとき、顔色が急に真っ青になったときなどは、食べ物などにより気道が塞がれていることが疑われます。そのようなときは大きな声で助けを呼び、119番通報とAEDの搬送を依頼し、直ちに気道異物除去を始めます。

呼びかけて反応があれば・・・

  1. まず咳をすることが可能であれば、できる限り咳をさせます。
  2. 咳もできずに窒息しているときは、年齢・性別に関係なく実施可能な背部叩打法(はいぶこうだほう)を行いましょう。

背部叩打法の実施手順

  1. 食べ物を詰まらせた人(以下「傷病者」といいます。)が立っているか座っている場合は、やや後方から片手で傷病者の胸もしくは下あごを支えて、うつむかせます。
    傷病者が倒れている場合は、傷病者を手前に引き起こして横向きにし、自分の足で傷病者の胸を支えます。片手で傷病者の顔を支えます。
  2. もう片方の手のひらの付け根で、傷病者の肩甲骨と肩甲骨の間を強く4~5回、迅速に叩きます。
  3. 異物が取れるか、反応がなくなるまで続けます。

背部叩打法の実施手順

呼びかけに反応がない場合又は、反応がなくなった場合は・・・

ただちに心肺蘇生を開始してください。

病院へ行く?救急車を呼ぶ?急な病気やけがで迷ったら#7119

東京消防庁救急相談センター(#7119)

(1) 東京消防庁救急相談センター(#7119)

年末年始は救急出動が多発する時季です。
都民が急な病気やけがで「今すぐ病院に行ったほうがいいのかな?」、「救急車を呼んだほうがいいのかな?」など迷った際の相談窓口として、東京消防庁救急相談センターを開設しています。
東京消防庁救急相談センターでは、これらの相談に、救急相談医療チーム(医師、看護師、救急隊経験者等の職員)が、24時間・年中無休で対応しています。
受付番号#7119は携帯電話、PHS、プッシュ回線からご利用いただけます。
その他の電話、または繋がらない場合、23区は03(3212)2323、多摩地区は042(521)2323からご利用ください。

救急相談センターの業務内容

(2) 東京版 救急受診ガイドについて

東京消防庁救急相談センターでの電話による救急相談に加え、東京版救急受診ガイド(ウェブ版・冊子版)を提供しております。
これは、主な19の症状について、利用者の方自らが症状をチェックしていくことで、病気やけがの緊急度などに関するアドバイスが得られるサービスです。
いつでも利用できるように、下記のQRコードを携帯電話またはスマートフォンで読み取り、アドレスを登録しましょう。

東京版救急受診ガイド(ウェブ版・冊子版)

ウェブ版の利用方法・サービス内容

QRコード

※緊急性があると思われる場合は、ためらわず救急車(119番)をお呼びください。

救急の適正な利用について

1 増加する救急出動と救急隊の現場到着時間

東京消防庁における救急出動件数は、依然として増加し続けており、平成28年中の救急出動件数は777,382件と過去最高の件数となり、今後さらに増え続けると予想されます(図1)。
東京消防庁では、119番通報で救急車の要請を受けると、対応可能な最も近くの救急車を出動させていますが、救急要請が増加すると、近くの救急車が全て出動中となり、遠くから救急車が駆け付けることで到着までに時間がかかることになります。
このため、救急車が出動してから要請場所に到着するまでの平均時間は長くなる傾向にあり、平成28年中は一昨年より15秒短くなりましたが、7分30秒と依然として傷病者への影響が危惧されています(図2、図3)。
一方、救急車が搬送した方のうち、入院を必要としない軽症の割合は50%以上を占めており、また、アンケート調査の結果では、救急車を要請した理由として、「生命の危険があると思った」など緊急性がある理由が多い反面、「交通手段がなかった」など緊急ではない理由も見受けられました。このような状況が進むと、救急車の到着が更に延び、救えるはずの命が救えなくなる危険性が高まります。

年間出動件数

図1

平均到着時間

図2

救命曲線

図3

2 救急医療の受診について(総務省消防庁発行「救急車を上手に使いましょう(平成23年3月発行)」から抜粋)

症状に緊急性がなくても、「交通手段がない」「どこの病院に行けばよいかわからない」「便利だから」と救急車を呼ぶ人がいます。また、「平日休めない」や「日中は用事がある」、「明日は仕事」などの理由で、救急外来を夜間や休日に受診する人もいます。

救急車や救急医療は限りある資源です。いざというときの皆さん自身の安心のために、救急医療の受診について考えてみませんか。

救急医療の受診について

3 救急搬送トリアージについて

救急隊は、傷病者に緊急性が認められないと判断された人には、同意を得て自らの受診をお願いする「救急搬送トリアージ」を実施しています。救急隊が緊急性の高い傷病者に対して、迅速かつ的確に対応していくためご理解とご協力をお願いします。

救急搬送トリアージについて

4 テツandトモさんと学ぶ!救急車の適正利用!

救急車の適正利用にご理解いただくために作成したプロモーションビデオ「テツandトモと学ぶ!救急相談センターと東京版救急受診ガイド」が、平成29年11月27日から1週間、都内のJR東日本線や地下鉄(都営・メトロ)線の電車内ビジョン広告に掲載されました。東京消防庁公式ホームページから観ることができます。ぜひご覧ください。

ビデオライブラリー

テツandトモさんと学ぶ!救急車の適正利用!