このページの本文へ移動
東京消防庁 広報テーマ(8月号) テーマ1 地域の防災力を高めよう
  防災の日と防災週間
  防火防災訓練に参加しましょう
  訓練用防災マップについて
  「地震その時10のポイント」
  「地震に対する10の備え」
  家具類の転倒・落下・移動防止対策の推進
テーマ2 建物の安全に関する情報を確認しよう
  建物の違反情報を発信中
  違反対象物の公表制度とは
テーマ3 電気火災を防ごう
  電気火災の実態
  電気火災の出火要因別状況
  身近な家庭電気製品の火災
  リチウムイオン電池関連による火災
  トラッキング現象による火災
  コンセント、差込みプラグ等による火災
  電気火災を防ぐポイント

電気火災を防ごう

電気火災を防ごう

電気は、私たちの日常生活において必要不可欠なエネルギーとして社会の隅々まで深く浸透し、年々需要が増加しています。その一方、電気や電気製品にかかわる火災は、東京消防庁管内で、毎年1,000件前後発生しています。
 これらの火災の主な原因は、使用者の維持管理の不適や、取扱いの不注意によるものなどがあげられます。
 東京消防庁では、電気や電気製品にかかわる火災の原因について調査を実施して、電気に起因する火災の予防対策の普及に努めています。8月は電気使用安全月間です。この機会を通じて、電気や電気製品の安全な取扱いの知識を深めましょう。

? 電気使用安全月間とは ?

経済産業省では、従来、関係団体が個別に実施してきた電気安全に関する安全運動を、全国的に集中かつ統一的に実施するように唱えています。その運動をより効果的なものとするために、広く国民の間に電気使用の安全に関する知識と理解を深め、電気事故の防止に役立てることを目的として、昭和56年度から感電死傷事故発生が多い8月を「電気使用安全月間」と定めて実施してきました。翌年の昭和57年度からは、運動テーマを定めて統一的な目標を掲げ、安全運動がより効果的なものとなるよう実施しており、現在まで継続しています。

電気火災の実態

平成28年中、東京消防庁管内では3,980件(治外法権火災2件を除く。)の火災が発生しています。そのうち電気設備機器などによる火災(以下「電気火災」という。)は1,052件で、前年と比べて5件増加し、全火災件数の26.4%を占めています。
 また、電気火災による死者は11人で、前年と比べて7人減少し、負傷者は192人で、前年と比べて14人増加しています(表1参照)。

表1 過去5年間の電気火災の状況

表1 過去5年間の電気火災の状況

注1 全火災件数は、治外法権火災及び管外からの延焼火災を除いています。
  2 電気設備機器火災件数には、「放火(疑い含む)」、「火遊び」、「無意識放火」、「車両本体からの火災」を除いています。

電気火災の出火要因別状況

平成28年中の電気火災1,052件についてみていきます。
 出火要因をみると、「維持管理不適」が503件、「取扱方法不良」が223件、「取扱位置不適」が56件、「構造機構不良・改悪する」が49件などとなっており、使用者の取り扱いに起因する火災がほとんどです(図1参照)。
 電気設備、電気器具、コンセント等は、普段から点検・清掃などを適切に行うとともに、使用する場合は、必ず取扱説明書などを良く読み、正しく使用しましょう。

図1 出火要因別状況
図1 出火要因別状況

身近な家庭電気製品の火災

平成28年中における家庭電気製品の火災発生状況をみると、電気ストーブが85件、差込みプラグが64件、コード及びコンセントが各59件、リチウムイオン電池が55件、屋内線及び蛍光灯が各41件などとなっています(図2参照)。
 電気ストーブは、見た目には直火(炎)がなく安全に思えますが、暖房器具であり、高熱を発することに変わりありません。使用に際しては、燃えやすいものを離すなど、十分な注意が必要です。お休み前には電源を切り、就寝中は使用しないでください。
 また、差込みプラグやコンセントといった配線器具は、差込みプラグのトラッキング現象やコンセント内部の接続部の緩みによる発熱、プラグをコンセントに差込む際に、アース線やヘアピン等の媒体を挟み込むなどの火災が発生しています。
 このようなことを防ぐため、普段から、使用している電気製品や電源コード、コンセント、差込みプラグなどの点検を行うことが大切です。また、日常使用していない器具は、差込みプラグをコンセントから抜いておくよう心がけてください。

図2 主な家庭電気製品の出火件数の推移
図2 主な家庭電気製品の出火件数の推移

リチウムイオン電池関連による火災

近年、携帯端末などを外出先でも充電できる「モバイルバッテリ」、「電動アシスト自転車」などが急速に普及し、これらに使用されているリチウムイオン電池、リチウムポリマー電池などの火災が増加しています。
 平成28年中、モバイルバッテリ、スマートフォン、タブレット、電子たばこ、ノートパソコンなどに使用されているリチウムイオン電池関連から出火した火災は55件で、前年と比べて29件増加しており、最近5年間で最も多い件数となっています。
 発生した55件を製品用途別でみると、「モバイルバッテリ」が14件で前年4件の3.5倍の増加、次いでスマートフォンなどの「携帯電話機」が6件、「ノートパソコン」が5件などとなっており、いずれも前年より増加しています。
 また、発生した55件のうち、19件が使用を誤って出火しており、具体的には、「他社の充電器を使用して充電した」、「シュレッダーで裁断した」、「飼い犬が噛んだ」などがあります。取扱説明書の記載内容を遵守することで防げる火災です。

写真1 リチウムポリマー電池を他機器の充電器で充電し出火

写真1 リチウムポリマー電池を他機器の充電器で充電し出火

写真1 リチウムポリマー電池を他機器の充電器で充電し出火

トラッキング現象による火災

平成28年中、東京消防庁管内では、延長コードの差込みプラグや電気機器の電源プラグのトラッキング現象による火災が28件発生しています。トラッキング現象とは、コンセントに差し込んだプラグの差し刃間に付着した綿埃等が湿気を帯びて微小なスパークを繰り返し、やがて差し刃間に電気回路が形成され出火する現象を言います。
 トラッキング現象による火災は、隠れた部分で発生することから、発見が遅れて思わぬ被害に繋がる場合があります。
 トラッキング現象による火災を防ぐため、差込みプラグは、使用時以外はコンセントから抜くようにしましょう。長時間差したままのプラグ等は、定期的に点検し、乾いた布等で清掃し、発熱等の異常がある場合は、交換しましょう。
 特に、埃や湿気の多い環境で使われているものや、家具等の陰に隠れているものには、注意しましょう。

図3 トラッキング図解
図3 トラッキング図解

写真2 トラッキング(再現)
写真2 トラッキング(再現)

コンセント、差込みプラグ等による火災

延長コードの差込みプラグや電気機器の電源プラグを、コンセントやテーブルタップに差し込む際、アース線やヘアピンなどを挟み込んでしまい、ショートして出火する火災が増加しています。平成28年中に、「他の媒体を介してショート」した火災は22件で、過去10年間で最も多くなっています。
 電気機器の使用の有無にかかわらず、コンセントに電源プラグを接続しているときには通電しており、感電や火災の危険があることを認識しましょう。

図4 過去10年間の火災状況
図4 過去10年間の火災状況解

写真3 ヘアピンを挟み込んだ状況
写真3 ヘアピンを挟み込んだ状況

電気火災を防ぐポイント

 コンセント・プラグ・コード

コンセント・プラグ・コード

差込みプラグを抜く際は、コード部分を持って引っ張らないで、プラグ本体を持つようにしましょう。
 差込みプラグは、コンセントと緩みがないか点検しましょう。
 コードが、家具などの下敷きになったり、押しつけなどにより傷ついたりしないように注意しましょう。
 コードを束ねたり、ねじれたままの状態で使用したりしないようにしましょう。
 コンロの上方など、コードが加熱されるような場所での使用はやめましょう。
 コードを柱などにステップル止めをするのはやめましょう。
 コンセントやコードには、使用できる電気量に制限があります。表示されている電気量を確認して使用しましょう。
 心線(コードなどの中心部にある銅線)同士をねじり合わせて、直接つなげて使用することは危険です。コードに不具合が生じた時は、専門の業者に点検を依頼し、修理してから使用しましょう。
 コード短絡保護機能付分電盤を設置しましょう。

 白熱電灯・蛍光灯

 物置きやクローゼット内の白熱電球の近くに、衣類や寝具を置かないようにしましょう。
 点灯中の白熱電球の温度は高温となっているので、接触によるやけどに注意しましょう。
 クリップ式の白熱電球は、傾きや緩みでずれていないか点検しましょう。
 蛍光灯の安定器は、定期的に点検や交換を行いましょう。
 照明器具に衣類やタオルなどの物をのせたり、覆いかぶせたりしないようにしましょう。
 照明器具を使用した後は、スイッチを必ず切り、安全を確認しましょう。

 電気製品全般

使用する前に、電気製品の取扱説明書をよく読みましょう。
 使用していない電気製品の差込みプラグは、コンセントから抜いておきましょう。
 故障した場合は、自分で分解せず、専門の業者に修理を依頼しましょう。
 電熱器等の電気製品の周囲には、燃えやすいものを置かないようにしましょう。
 長年使用していなかった電気製品は、使用する前に専門の業者に点検を依頼して、安全を確認してから使いましょう。
 長年使用している電気製品は、異常の有無を点検しましょう。

 白熱電灯・蛍光灯

 物置きやクローゼット内の白熱電球の近くに、衣類や寝具を置かないようにしましょう。
 点灯中の白熱電球の温度は高温となっているので、接触によるやけどに注意しましょう。
 クリップ式の白熱電球は、傾きや緩みでずれていないか点検しましょう。
 蛍光灯の安定器は、定期的に点検や交換を行いましょう。
 照明器具に衣類やタオルなどの物をのせたり、覆いかぶせたりしないようにしましょう。
 照明器具を使用した後は、スイッチを必ず切り、安全を確認しましょう。