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東京消防庁 広報テーマ(7月号) テーマ1 夏に多発する事故から尊い命を守ろう
  熱中症を防ごう
  河川やプール等での水の事故を防止しよう
  病院へ行く?救急車を呼ぶ?
急な病気やけがで迷ったら#7119
  救急車の適正利用について
  心肺蘇生等の応急手当
テーマ2 日常生活における火災や事故を防止しよう
  子供の火遊びを防止しよう
  花火による火災を防止しよう

花火による火災を防止しよう

花火による火災を防止しよう

1.花火の使用方法を守ろう。

夏の風物詩のひとつとして、花火が親しまれています。花火は、大きく分けて2種類あり、専門の職人が打ち上げる「専門花火」と気軽に楽しめる「おもちゃ花火」があります。技術の進歩とともに、炎の色や吹き出し方など変化に富み、その取扱いも年々多様化しています。しかし、気軽に楽しめる「おもちゃ花火」でも原料は火薬であり危険が伴います。毎年、誤った取扱い方法によって火災が発生しています。おもちゃ花火は小型ですが、火薬類取締法等の法令によって、「おもちゃ」として取り扱える火薬の種類・量などが定められています。

花火による火災をなくすために、種類や火薬量に応じて作られた「使用上の注意」をよく読んで正しく取り扱いましょう。

更に夏祭りなどで打ち上げる専門花火での火災も過去には発生しています。多くの観客がいるようなイベントなどで火災が発生した場合、大きな災害につながる可能性があり、さらなる注意が必要です。

平成28 年中の東京消防庁管内の花火による火災は8件で、平成27年から大幅に減少しています。(表1参照)。

時間別の火災発生状況では、花火の特性上、夕方や夜間帯に多く発生しています。特に、19時から23時にかけて多く発生しています(表2参照)。

最近5年間の月別の火災発生状況では、5月頃から増加し、8月にピークを迎えています(図1参照)。

最近5年間の花火火災93件の出火箇所をみると、河川敷が33件(35.5%)、敷地内が14件(15.1%)、公園が11 件(11.8%)などとなっています。(表3参照)。

表1 過去5年間の花火による火災の発生状況

年別 火災件数 損害状況
合計 建物 船舶 林野 その他 焼損表面積
(m2
損害額
(千円)
負傷者
小計 部分焼 ぼや
平成24年 26(1) 2 2 1 23(1) 80
平成25年 21(2) 1 20(2) 3 4
平成26年 25(1) 2 2 23(1) 48 4
平成27年 13 5 4 1 8 39 562 1
平成28年 8 2 2 6 2

※建物全焼火災、建物半焼火災、焼損床面積、死者は発生していません。
※( )は専門花火の件数を内数で表示しています。

表2 時間別の火災発生状況
時間別 合計 0〜6時 7〜10時 11〜14時 15〜18時 19〜23時
平成28年中 8 - - 1 3 4
5年間累計 91 6 - 8 22 55

※5年間累計のうち出火時分不明の2件を除く。

図1 花火による火災の月別発生状況
図1 花火による火災の月別発生状況

表3 出火箇所別の発生状況

出火箇所別 合計 河川敷 敷地内 公園 空地 道路 その他
93件 33件 14件 11件 6件 5件 24件
花火による火災を防ぐ10のポイント
  •  花火に書いてある注意事項をよく読んで必ず守りましょう。
  •  花火を人や家に向けたり、燃えやすい物のある場所で使用しないようにしましょう。
  •  風の強いときは、花火で遊ばないようにしましょう。
  •  必ず水の入ったバケツを用意しましょう。
  •  遊び終わった花火は、必ずバケツの水につけて、残り火を完全に消しましょう。
  •  子供達だけでなく、大人と一緒に遊びましょう。
  •  一度にたくさんの花火に火をつけないようにしましょう。
  •  正しい位置に、正しい方法で点火しましょう。
  •  吹出し、打上げ等の筒もの花火は、途中で火が消えても筒をのぞいてはいけません。
  •  花火をほぐして遊ぶことは、絶対にしないようにしましょう。

2.花火による火災事例

事例1 おもちゃ花火を不適切に使用したため出火した火災(平成28年10月)
出火時分 19時頃 出火場所 河川敷
被害状況 枯草400m2焼損

出火原因は、未成年者4人が噴射型の花火や打ち上げ型の花火を河川敷の土手に向けて投げたり打ち込んで遊んでいた際に枯草に着火し出火したものです。

未成年者のうち1人が枯草に着火したことに気がつき、水をかけるなどして初期消火を行いましたが、消火することができませんでした。

火災を発見後、通行人が携帯電話から119番通報しました。

教訓等

この火災では、おもちゃ花火を土手に向けて投げたり打ち込んで使用するなど不適切に扱ったため火災が発生しています。

今回の火災ではけが人は発生しませんでしたが、遊んでいる本人のみならず、付近を通りかかった通行人に対してもけがに繋がる危険がありました。

花火は正しい方法で使用し、水の入ったバケツを用意するなど消火の準備を確実に行うことが大切です。

枯草の焼損状況
花火の使用状況
事例2 専門花火の火の粉が立木に着火し出火した火災(平成26年7月)
出火時分 19時頃 出火場所 小学校敷地内
被害状況 立木若干焼損

出火原因は、小学校校庭で行われていた夏祭りで使用されていた専門花火(ナイアガラ花火)の火の粉が校庭内に植えられていた立木に着火し出火したものです。

「ナイアガラ花火」とは速火線(導火線)で連結した焔管えんかん(火薬を詰めた管)を一列に吊るし、点火すると焔管から火の粉が一斉に流れ落ちる形式の花火です。今回は小学校の校舎の外壁に速火線を渡らせて使用していました。

立木は焔管の直下ではありませんでしたが、風が吹いたことにより火の粉が周囲に舞い散ったと思われます。

防火対策として事前に専門花火を使用する箇所周辺に散水をしていましたが、効果はありませんでした。

教訓等

花火は思わぬ方向へ飛ぶことがあり、状況によっては延焼拡大する危険性があります。今回は事前に散水を講じていましたが、散水を行ったのは花火が開始される3時間以上前であり、有効な防火措置とは言えませんでした。

専門花火は夏祭りなどの催しもので行われることが多く、延焼拡大した場合、多数の傷者等が発生する恐れがあります。火の粉が散るような花火や専門花火を使用する場合は場所をよく検討し、万一のことを考えて消火の準備をするなど事前の対策をし、風が吹いてる場合などは中止を決断することも大切です。

専門花火の設営状況と立木の位置
専門花火の設営状況と立木の位置
専門花火点火直後の状況(ナイアガラ花火)
専門花火点火直後の状況
(ナイアガラ花火)