このページの本文へ移動
東京消防庁  広報テーマ (7月号) テーマ1 夏に多発する事故から尊い命を守ろう
テーマ2 日常生活における火災や事故を防止しよう
   

日常生活における火災や事故を防止しよう

日常生活における火災や事故を防止しよう

子供の火遊びを防止しよう

平成23年から平成27年1)の5年間で、東京消防庁管内2)では、12歳以下の子供の火遊びに起因する火災が201件発生しました(図1)。

また、火遊びによる火災で2人の子供が亡くなっています。痛ましい事故が起きないよう、子供の火遊びを事前に防止しましょう。

  • (1) 過去5年間の発生状況
図1 過去5年間の発生件数
図1 過去5年間の発生件数
  1. 1)平成27年の子供の火遊び火災の件数は暫定値です。
  2. 2)東京都のうち稲城市、島しょ地区を除く地域
  • (2) 年齢別・男女別の発生状況

行為者を年齢別にみると、12歳の48件が最も多く発生しています。また、201件のうち行為者が男児であった火災件数は181件、女児が20件で性別では男児が大部分を占めています(図2)。

図2 年齢・男女別の発生件数
図2 年齢・男女別の発生件数
  • (3) どこで火遊びをしているのか

出火場所は、屋外が最も多く104件、次いで自宅が62件となっています(図3)。屋外では、公園、河川敷や空き地などで発生しており、自宅では居室内、台所やベランダなど様々な場所で発生しています。

図3 出火場所別火災発生件数
図3 出火場所別火災発生件数
  • (4) 1日の中で発生の多い時間帯

就学年齢にあたる6歳以上の子供の火遊びによる火災は、16時、17時台に多く発生しています。5歳以下では、13時台に多く発生しています。 (図4)。

図4 発生時間帯ごとの火災発生件数
図4 発生時間帯ごとの火災発生件数
  • (5) 火遊びに使用したもの

火遊びに使用したもので、最も多いのはライターで101件でした(図5)。

ライターだけで子供の火遊び火災の半数を超えています。また、マッチによる火遊びもライターに次いで多くなっています。マッチはライターのようにスイッチから指を離せば消えるものではありませんので、自分で消すことができない子供もいます。

図5 発火源別の火災発生件数
図5 発火源別の火災発生件数
  • (6) ライターが発火源となった火災件数

ライターが発火源となった件数は、6歳から12歳が全体の86%を占めています。CRライターの規制が導入され、5歳以下の火災発生件数は大きく減少しました。(図6)。

図6 ライターが発火源となった火災発生件数
図6 ライターが発火源となった火災発生件数
  • (7) 子供の火遊び火災による死者

子供の火遊びに起因する火災のうち、死者が発生した火災は、過去5年間で1件発 生し、5歳と2歳の子供が死亡しています(表1)。

表1 死者が発生した火遊びに起因する火災
発生年 出火場所 年齢
(行為者)
性別
(行為者)
発火源 死者数
平成23年 死者の発生なし
平成24年 自宅 5歳 ライター 2人
平成25年 死者の発生なし
平成26年 死者の発生なし
平成27年 死者の発生なし

火遊び火災の事例

「ライターの火遊びにより42平方メートルが焼損した火災」

この火災は、共同住宅の9階居室内から出火したものです。

11時頃から2人の子供とその母親が寝室で寝ていました。母親が目覚めるとベッド脇のマッサージチェア付近から火が立ち上がっており、2歳の息子がベッド脇に立っていました。

出火原因は、母親が寝ている間に2歳の子供がベランダの室外機の上に置いてあったロングノズル式ライターを使用して火遊びし、寝室のマッサージチェアにかけていたシーツに着火したため出火したものです。負傷者は発生していません。

「マッチの火遊びにより30平方メートルが焼損した火災」

この火災は、共同住宅の1階ダイニングキッチンから出火したものです。

出火時は小学生が一人で留守番をしていました。

出火原因は、子供が下校途中に拾ったマッチ箱を家に持ち帰り火をつけたところ、消し方が分からず、ごみ箱に捨てたためごみくずに着火し出火したものです。

火遊び火災を防ぐために

  • ◆ ライター等は、子供の目に触れない場所、かつ手の届かない場所で厳重に管理する。
  • ◆ 子供には幼児期から火災の怖さや火遊びの危険性を教える。
  • ◆ 幼い子供だけを残して外出しない。
  • ◆ 子供の安全を守るため、子供が簡単に操作できないチャイルド・レジスタンス・ライター(CRライター)を使用する。
  • ◆ ライターを廃棄する際は、中のガスを使い切ってから、各自治体が定める分別方法に従い廃棄する。
  • ◆ 小学生になると、公園など屋外で火遊びをする子供が増えることから、保護者、学校、地域が連携して、子供の火遊び火災を防ぐ。

ライターの規制導入について

ライターの規制導入について

消費生活用製品安全法施行令の一部が改正され、規制対象製品にライターが追加されました。(平成22年11月10日交付)

平成22年12月27日に施行され、施行後9ヶ月間の経過措置を経て平成23年の9月27日からCR(チャイルド・レジスタンス)機能を施した安全対策済みライターなどが市場で販売されています。販売できるライターは、以下の3つの要件を備えたものです。

  • 1 ライターの基本性能の要件を定めたJIS規格を採用したもの
  • 2 子供が簡単に操作できないCR機能を備えたもの
  • 3 子供が興味を持ちやすい玩具(ノベルティー)型でないもの

なお、規制対象になることにより、製造または輸入事業に係る国への届出、技術基準適合義務、PSCマークの表示が義務付けられます。

PSCマークの表示

※ 規制の対象外となるライターもあります(例:燃料タンクが金属製のもの)。

主なCRライター
2動作以上を同時に操作するタイプ
2動作以上を同時に操作するタイプ
レバー操作に強い力を必要とするタイプ
レバー操作に強い力を必要とするタイプ

ディスポーザブルライターのガスの抜き方

ディスポーザブルライターのガスの抜き方
  • 〇 周囲に火の気のないことを確認する。
  • 〇 操作レバーを押し下げる。着火した場合はすぐに吹き消す。
  • 〇 輪ゴムや粘着力の強いテープで、押し下げたままのレバーを固定する。
  • ※ 「シュー」という音が聞こえれば、ガスが噴出している (聞こえない場合は炎調整レバーをプラス方向にいっぱいに動かす)。
  • 〇 この状態のまま付近に火の気の無い、風通しのよい屋外に半日から1日放置する。
  • 〇 念のために着火操作をして、火が着かなければ、ガス抜きは完了です。
ディスポーザブルライターのガスの抜き方
ディスポーザブルライターのガスの抜き方

花火による火災を防止しよう

夏の楽しい遊びのひとつとして、おもちゃ花火が親しまれています。おもちゃ花火は、技術の向上とともに、炎の色や吹き出し方など変化に富み、その取扱いも年々多様化しています。

しかし、「おもちゃ」といっても原料は火薬であり危険が伴います。毎年、誤った取扱い方法による事故が絶えません。おもちゃ花火は小型ですが、火薬類取締法等の法令によって、「おもちゃ」として取り扱える火薬の種類・量などが定められています。

花火による事故をなくすために、種類や火薬量に応じて作られた「使用上の説明書」をよく読んで正しく取り扱いましょう。

更に夏祭りなどで打ち上げる大型の花火(専門花火)での火災も平成25、26年には2年連続で発生しています。観客がいるようなイベントなどで使用する際は大きな災害につながる可能性があり、さらなる注意が必要です。

平成27年中の東京消防庁管内の花火による火災は13件で(表2)、過去5年間の花火による月別の火災発生状況は、夏休み時期の6〜8月に多く発生していることがわかります(図7)。

時間別の火災発生状況では、18時から21時にかけて多く発生しています(表3)。

平成27年中の花火による火災の行為者を年齢別にみると、14〜19歳が56%と多く、6割近くを占めています(図8)。

年 別 花火による火災件数 焼損床面積u 損害額(千円) 死者 負傷者
合計 建 物 火 災 車両 船舶 林野 その他
小計 全焼 半焼 部分焼 ぼや
平成27年 13 5 4 1 8 562 1
平成26年 25(1) 2 2 23(1) 48 4
平成25年 21(2) 1 20(2) 3 4
平成24年 26 2 2 1 23 80
平成23年 25 1 1 24 69 3

※( )は専門花火の件数を内数で表示しています。

表2 過去5年間の花火による火災の発生状況
図7 花火による火災の月別発生状況
図7 花火による火災の月別発生状況
時 間 別 合計 6〜9時台 10〜13時台 14〜17時台 18〜21時台 22〜翌6時台 時間不明
平成27年中 13 0 0 3 8 2 -
5年間累計 110 1 4 19 64 20 2
表3 平成27年中及び過去5年間の花火による火災の時間別発生状況
図8 平成27年中の花火による火災の行為者の年齢別状況
図8 平成27年中の花火による火災の行為者の年齢別状況
花火による火災を防ぐ10のポイント
  • @ 花火に書いてある注意事項をよく読んで必ず守りましょう。
  • A 花火を人や家に向けたり、燃えやすい物のある場所で使用しないようにしましょう。
  • B 風の強いときは、花火で遊ばないようにしましょう。
  • C 必ず水の入ったバケツを用意しましょう。
  • D 遊び終わった花火は、必ずバケツの水につけて、残り火を完全に消しましょう。
  • E 子供達だけでなく、大人と一緒に遊びましょう。
  • F 一度にたくさんの花火に火をつけないようにしましょう。
  • G 正しい位置に、正しい方法で点火しましょう。
  • H 吹出し、打上げ等の筒もの花火は、途中で火が消えても筒をのぞいてはいけません。
  • I 花火をほぐして遊ぶことは、絶対にしないようにしましょう。

花火による火災事例

事例1 住宅の屋上で花火を行った後に出火した火災(平成27年8月)
出火時分 20時頃 出火場所 屋上
被害状況 屋根20u、内壁1u、ウッドデッキ、エアコン室外機1等焼損

この火災は、住宅の屋上で花火を行った後に出火したものです。火災当日、住宅の屋上にて家族4人(祖母、娘、孫2人)で花火を行った際に、屋上に設置されていたウッドデッキの下側に堆積していたごみくずなどに花火の火の粉が着火して出火したものです。

花火前や花火終了後に周囲に水を撒くなどの火の始末は行わず、花火終了後に4人は住宅内に戻りました。約45分後に屋上から「ドン」という音がしたので、祖母が屋上を確認するとウッドデッキが燃えているのを発見したため2階の浴室から洗面器で2杯水をかけましたが消火できませんでした。その後屋上に設置されていた天窓が焼け落ち、住宅2階の室内へ延焼しました。

教 訓 等

花火などの細かい火の粉は思わぬ方向や箇所に飛んで入り込み、状況によっては延焼拡大する危険性があります。花火を行う前後に十分な散水を行う等の防火措置を講じることが大切です。今回の火災は屋上で行ったものですが、地上で行う際も周囲の枯草等の可燃物に注意し、小さな子供などがいる場合は火傷などをしないよう万一のことを考えて対策を立てることが大切です。

消防隊到着時の状況
屋上の焼損状況
事例2 打ち上げ花火が倒れた状態で発射され河川敷30uを焼損した火災(平成26年8月)
出火時分 21時頃 出火場所 河川敷
被害状況 枯草30ツ、ライター1焼損

この火災は河川敷にて男女2人が花火を打ち上げるなどして遊んでいたところ、点火した直後に打ち上げ花火が風にあおられて倒れ、倒れた状態で花火が発射されて河川敷の枯草等に着火したものです。

発射された打ち上げ花火は約8m離れた場所の枯草に着火し、燃え広がりました。男女は燃え始めた枯草を踏みつけて消そうとしましたが消せず、持参したバケツで川の水を汲んで消火をし始めたところ、周囲から人が集まり協力し合って約10杯の水をかけて消火しました。

教 訓 等

この火災は、打ち上げ花火を固定せずに芝生上で使用していたため風にあおられたことにより発生したものです。

打ち上げ花火が樹木や枯草などの可燃物に着火すれば延焼拡大することもあり、更に人に当たるなどすると大けがをする可能性もあります。観賞する際は、周囲に可燃物のない場所に倒れないように固定して、着火後は速やかに離れましょう。

また、花火を行う際には、消火用の水バケツなどを用意することが必要です。

倒れた打ち上げ花火の状況
倒れた打ち上げ花火の状況
焼損した枯草の状況
焼損した枯草の状況