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東京消防庁  広報テーマ (12月号) テーマ1 年末年始の救急事故をなくそう
テーマ2 住宅火災から高齢者などの要配慮者を守ろう
テーマ3 ガソリンスタンドは安全に利用しよう
テーマ4 大掃除の機会に転倒防止をしよう

住宅火災から高齢者などの要配慮者を守ろう

住宅火災から高齢者などの要配慮者を守ろう

平成26年中の住宅火災件数

平成26年中の火災件数は4,805件で、このうち住宅火災※は1,694件でした。また、建物火災件数は3,002件発生し、そのうち住宅火災が占める割合は56.4%と、5割以上を占めています。(図1)

※ 住宅火災とは…住宅「複合用途建物の住宅部分を含む。」、共同住宅「寄宿舎を含む。」から出火した火災

図1 最近10年間の住宅火災件数等の推移
図1 最近10年間の住宅火災件数等の推移

住宅火災による死者の高齢者の割合

平成26年中の住宅火災による死者(自損を除く)は71人でした。このうち、65歳以上の高齢者(以下「高齢者」という。)は58人(81.7%)で、過去10年間で最も高い割合となっています。(図2)

図2 最近10年間の住宅火災による死者数等の推移
図2 最近10年間の住宅火災による死者数等の推移

一人暮らし高齢者等の割合

平成26年中の住宅火災による一人暮らし及び出火時に一人でいた高齢者の死者の割合は71%でした。一人暮らし高齢者は年々増えており、火災により犠牲となる割合も高い傾向があります。(図3)

図3 一人暮らし高齢者及び出火時1人の死者発生状況(過去5年)
図3 一人暮らし高齢者及び出火時1人の死者発生状況(過去5年)

高齢者の出火原因別死者の内訳

高齢者は、たばこ、ストーブ、コード、こんろが原因の火災で死亡するケースが多く、他の年代と比べると約4倍となっています。一方、負傷者数は他の年代よりも少ないことから、ひとたび火災が起こると、逃げ遅れなどで死亡に至ってしまう傾向がみられます。(図4、5)

「たばこ」の出火原因として、火源落下、寝たばこ、不始末等があげられます。「寝たばこを絶対にしない」「吸いがらは水につけてから捨てる」ことを徹底しましょう。

「ストーブ」の出火原因として、可燃物が接触、可燃物が落下、引火等があげられます。いずれも使用中の取扱いが原因となり死者が発生していることを踏まえ、「燃えやすいものは近くに置かない」「外出・就寝前には火を消す」「ストーブの上には洗濯物を干さない」ことを徹底し、適切な使用を継続的に呼びかける必要があります。

「コード」の出火原因として電線の短絡や半断線があげられます。電気コードが物に踏まれたり折れ曲がった状態で使用されていたためにコードの被覆が損傷したり、長年使用したことによる経年劣化により、短絡や半断線が発生して火災に至るケースがあります。

「こんろ」の出火原因として、使用中に放置、周囲の可燃物や着衣に着火等があげられることから、「その場を離れる時は必ず火を消す」「そで口や体が火に触れないように注意する」「こんろ周辺の整理整頓を心がける」ことが必要です。

図4 住宅火災による出火原因別の死者数(平成26年中)
図4 住宅火災による出火原因別の死者数(平成26年中)
図5 住宅火災による出火原因別の傷者数(平成26年中)
図5 住宅火災による出火原因別の傷者数(平成26年中)

高齢者は、日常生活の中に潜む火災危険に気付いたり、改善したりすることが困難であり、特に一人暮らし高齢者は軽い認知症を発症した場合、火災発生要因につながる行動があっても発見されにくい状況にあります。これらを踏まえ、消防と関係機関等が連携する総合的な防火防災診断を実施し、普段の生活環境、火災の発生危険等を発見・対応するきめ細かな防火防災対策により安心・安全な生活へとつなげることが重要です。

火災の発見・避難の遅れから火災による犠牲者を防ぐために

火災安全システムについて

高齢者や障害者を対象として、火災による犠牲者を防ぐため、東京都福祉保健局、区市町村(一部を除く)及び東京消防庁では火災安全システム事業を実施しています。このシステムは、専用の通報機と住宅用火災警報器を接続し、火災信号を自動的に東京消防庁に通報するものです。詳細については、区市町村の高齢者及び障害者福祉担当課又は福祉事務所にお問い合わせください。

区市町村によっては、住宅用火災警報器、自動消火装置及びガス安全システムの単独での給付事業を実施している場合がありますので、同様に区市町村の窓口にお問い合わせください。

火災安全システムの概要については、次のとおりです。

利用できる方

1 おおむね65歳以上の一人暮らし、又はお年寄りどうしの世帯の方で、心身機能の低下や居住環境などから、防火的配慮が必要な方

2 18歳以上で身体障害や知的障害をお持ちの方で、障害の程度が重く、緊急時の対応が困難な方

火災安全システムについて

地域の協力体制づくりの促進

住宅火災の実態から明らかなように高齢者などの要配慮者は、災害時に自力での避難が難しく、避難が遅れることが考えられ、消防隊が到着するまで近隣地域の方々による援護が必要です。

日頃から、区市町村・町会・自治会、防災市民組織、事業所等が一体となり、民生委員、社会福祉協議会、ボランティア組織、消防団などと連携し「自分たちのまちは自分たちで守る」という意識をもって、「安心して暮らせる環境づくり、まちづくり」を進めましょう。

また、災害時に支援や配慮が必要となる方々の安否確認や救護活動の要素を取り入れた町会・自治会等での訓練や、支援を受ける方自身の防災行動力の向上が図れるように、要配慮者対応を取り入れた訓練を推進しましょう。