東京消防庁  広報テーマ (11月号) テーマ1 エアゾール缶等による火災・事故をなくそう
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テーマ 1 エアゾール缶等による火災・事故をなくそう

エアゾール缶等による火災・事故をなくそおう

エアゾール缶等に関わる火災及び事故の発生状況

エアゾール缶及び簡易型ガスこんろ燃料ボンベ(以下「エアゾール缶等」という。)による火災は過去5年間で785件発生しており、平成22年から年々減少傾向にありましたが、平成25年では前年に比べ11件増加の129件となりました(図1)。

平成25年中のエアゾール缶等により火災に至った主な原因で最も多いのは、最後までガスを使い切らずに捨てられたエアゾール缶等の残存ガスが、清掃車の荷箱内で噴出し、ごみの圧縮時発生した火花に引火して火災となるもので、51件発生しており、過去5年間で411件となります。(表1)また、火災の死傷者は過去5年間で275人発生しており、このうち中等症(生命の危険はないが入院を要するもの)以上のけがを負った人が4割以上を占め、顔や気道などにやけどを負っています。(表2、表3)

一方、エアゾール缶等による事故は過去5年間で89件発生しています。平成25年では前年に比べ10件減少の10件となりました。過去5年間で見ると、事故に至った原因で最も多いのは、廃棄するためにエアゾール缶等に穴をあけた際に噴出した残存ガスに、近くにあったガスコンロ等の炎が引火してやけどを負うなどの事案で、27件発生しています(表4)。

(※「事故」とは、火災に至らず、やけど等を負ったものです。)

図1 エアゾール缶等による火災発生件数の推移(過去5年間) エアゾール缶等による火災発生件数の推移(過去5年間)

表1 エアゾール缶等による過去5年間の火災発生状況
火災発生要因 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 合計
清掃車 127 104 77 52 51 411
穴あけ 21 23 23 26 30 123
その他(廃棄) 13 15 11 6 8 53
厨房器具近接 16 6 3 7 8 40
暖房器具近接 5 6 7 6 7 31
装着不良 3 3 9 4 7 26
事務器具 - 2 1 - - 3
その他
(取扱不適含む)
22 17 24 17 18 98
合計 207 176 155 118 129 785

表2 エアゾール缶等による火災の死傷者発生状況
年別 火災
件数
(件)
死傷者数(人)
死傷者
数合計
軽症 中等症 重症 重篤 死亡 中等症
以上
中等症以上
の割合(%)
平成21年 207 53 32 15 5 1 - 21 39.6
平成22年 176 64 38 19 6 1 - 26 40.6
平成23年 155 62 38 14 9 1 - 24 38.7
平成24年 118 41 17 16 8 - - 24 58.5
平成25年 129 55 29 17 6 3 - 26 47.3
合計 785 275 154 81 34 6 - 121 44

軽 症 ・・・ 軽易で入院を要しないもの
中等症 ・・・ 生命の危険はないが入院を要するもの
重 症 ・・・ 生命の危険が強いと認められたもの
重 篤 ・・・ 生命の危険が切迫しているもの

表3 エアゾール缶等による火災の受傷部位別負傷者数(過去5年間合計)
受傷部位 合計(人) 熱(火)傷 その他
顔面 85 82 3
気道 45 35 10
手部(手のひら) 35 29 6
前腕部(ひじから先) 30 29 1
全身 17 14 3
上腕部(ひじから上) 16 16 0
上半身 15 15 0
頭部 10 7 3
その他 22 17 5
合計 275 244 31

表4 過去5年間のエアゾール缶等による主な原因別事故件数
主な原因 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 合計 割合(%)
清掃車 0.0%
穴あけ 6 8 2 10 1 27 30.3%
その他(廃棄) 1 2 3 3.4%
厨房器具近接 2 1 3 2 3 11 12.4%
暖房器具近接 6 6 6.7%
事務器具 1 1 1.1%
装着不良 2 2 2.2%
その他
(取扱不適含む)
16 9 4 6 4 39 43.9%
事故合計(件) 31 19 9 20 10 89 100.0%

近年発生したエアゾール缶等に起因する火災・事故事例

事例1
(火災)

バーベキューをする際、屋外でカセットこんろに炭おこし器を載せて炭をおこしていたところ、カセットこんろの燃料ボンベが炭の熱で過熱して破裂し、漏れたガスが炭火に引火し出火したもの。

(平成25年7月 60歳代女性 中等症、20歳代男性 軽 症)

事例2
(火災)

ガスこんろに鍋を載せて調理中、隣のシンクで使用済のヘアスプレーに穴を開けてガス抜きをした際、漏れたガスがこんろの火に引火し出火したもの。

(平成25年10月 40歳代女性 重 篤)

事例3
(火災)

機械器具洗浄用スプレーを使用してガスファンヒータを清掃し、ガスファンヒータの電源を入れて点火したところ、内部に滞留していた噴射剤のガスが点火火花に引火し出火したもの。

(平成25年12月 40歳代女性 軽 症)

事例4
(事故)

密閉された自家用車内で冷却スプレーを自身の体に噴射し、その後車内でたばこに火をつけようとしたところ、ライターの火が滞留した可燃性ガスに引火し、受傷したもの。

(平成25年8月 40歳代男性 重症)

事例5
(事故)

台所で調理中、ゴキブリを駆除するため、殺虫剤を放射したところ、放射した殺虫剤の可燃性ガスにコンロの火が引火し、受傷したもの。

(平成25年8月 20歳代女性 軽症)

事例6
(事故)

カセットボンベを処分するため、底に穴を開けて台所シンク内に放置し、調理のためガステーブルに点火したところ、カセットボンベの可燃性ガスに引火し、受傷したもの。

(平成25年9月 50歳代男性 軽症)

カセットボンベ・エアゾール缶の火災・事故を防ぐために

① エアゾール缶等を廃棄する場合は、必ず中身を使い切り、各区市町村が指定するごみの分別を守って捨てる。


② やむを得ず使い切らずに捨てる時には、火気のない通気性の良い屋外で残存ガスがなくなるまで噴射し廃棄する


③ エアゾール缶には、LPGなどの可燃性ガスが噴射剤として使われている製品が多いので、使用前に必ず製品に記載されている注意書きを確認する。
(エアゾール製品は、本来の用途以外に使用しない。)


④ エアゾール缶等は、厨房器具や暖房器具付近の高温となる場所や、直射日光と湿気を避けて保管し、厨房器具や暖房器具等の付近では使用しない。


⑤ カセットボンベは、正しく装着されていることを確認してから使用する。


⑥ カセットこんろを複数並べて鉄板をのせたり、カセットボンベカバーを覆うような大きな鍋等の使用や、練炭等の炭おこしは、燃料ボンベが過熱され、破裂する危険があるので絶対に行わない。