東京消防庁  広報テーマ (04月号) テーマ1 首都東京を守る消防団に入団しよう
テーマ2 総合防災教育を実施しよう
テーマ3 新居で安全対策をしよう

テーマ 2 総合防災教育を実施しよう

新入学園児・児童等に対する防火防災教育の推進

学校や幼稚園・保育園では、新入生を迎える時期になりました。

新入生は新しい生活にだんだんと慣れていくことと思いますが、いつ襲ってくるか分からない災害のためには、新生活の早い段階で防災教育が必要です。

東日本大震災では、学校での防災教育が津波からの効果的な避難に大きく影響しました。児童、生徒に対する防災教育の実施が生死を分ける可能性があるため、できるだけ早い時期に新入生を中心とした防災教育をおこないましょう。

東京消防庁では、様々な災害や事故から身を守るための発達段階に応じた防災教育を行っており、これを総合防災教育と呼んでいます。幼児期から継続的に防災教育を実施することにより、家庭や地域における防災行動力を高めるとともに、将来の地域防災の担い手の育成につながります。

総合防災教育の発達段階別到達目標

幼稚園児への身体防護訓練「防災ダック」
幼稚園児への身体防護訓練「防災ダック」
高校生に対するD級ポンプを使った消火訓練
高校生に対するD級ポンプを使った消火訓練

発達段階に合わせ、かつ学校や園の実情に合わせた総合防災教育の実施が可能です。総合防災教育の実施を希望される学校や園は、管轄する消防署にご相談ください。

新入社員等に対する防火防災教育の推進

4月は、社会人としてスタートする方、人事異動で新任地に就く方、第二の職場で再スタートする方など、事業所の人事配置が大きく変わる時期です。

この時期をとらえて、新たな職場で働く従業員に、防火・防災教育を徹底することが大切です。

◆防火・防災教育

新入社員は、仕事はもちろんのこと、まだ建物内の様子もわかりません。まして火災の発生危険がある場所や消火器、自動火災報知設備、避難器具などの消防用設備等の位置、そして避難経路となる階段や施設などの位置も十分に把握していないのが実情です。

いざというときに119番通報や初期消火、避難誘導などがスムーズにできるように、「防火・防災教育」を実施することが必要です。

防火・防災教育の実施に当たっては、各事業所の消防計画を基に事業所の用途や建物の規模構造などの特性を踏まえつつ、新入社員を含めた従業員の防火・防災上の役割等を具体的かつ十分に認識させることが必要です。

防火・防災教育の目的防火・防災教育の内容
  • 火災予防思想の普及啓発
  • 火災、地震その他の災害等に関する知識の習得
  • 災害防止の知識の向上
  • 災害発生時の措置判断や行動能力の向上
  • 火災の発生危険と安全な作業等に関する基本的事項
  • 防火・防災管理制度のしくみ
  • 消防用設備等の設置場所、機能、取り扱い方法
  • 防火・防災管理に関する従業員各自の任務及び責任の周知徹底
  • 震災対策に関する事項

◆自衛消防業務

(ア) 自衛消防活動の基本

火災や地震等の災害が発生した場合、人的又は物的な被害を最小限にとどめるため、初期消火、通報連絡、避難誘導等の初動対応を的確に行う必要があります。中でも火や煙に近づくこととなる初期消火では、ケガをしないために次のポイントに気をつけましょう。

初期消火時の安全管理のポイント
  • ◆ 消火器での初期消火は、吹き返しや燃えているものが飛び散ることがあるので注意しましょう。
  • ◆ 燃えているところに近づきすぎず、適切な距離を保ち初期消火しましょう。
  • ◆ 煙は、熱気や有毒な成分を含んでいるので、注意しましょう。
  • ◆ 避難路を確保し、「出火室内が燃え広がっている」「天井などに火炎が伝達して燃え広がっている」状態では、無理せずに避難をしましょう。
  • ◆ 初期消火は、「ぬれた衣類等をかける」「寝具等をかける」「ビニールホースでの水道水をかける」「ふたをして消す」等をするのではなく、適切な消火器具、消火設備を努めて使いましょう。

事業所では、平素から災害に対応できる体制を整えておく必要があり、消防計画の中で自衛消防隊を組織し、自衛消防隊長をはじめ、通報連絡班や初期消火班、避難誘導班、応急救護班などを定めておきます。

また、建物の規模等によっては下図のように、本部隊と地区隊による編成を行います。新入社員の方は、自分の役割を確認しましょう。

自衛消防隊編成表(例)
自衛消防隊編成表(例)

新入社員等により人事配置に変更がある場合は、自衛消防隊の編成を見直します。

(イ) 自衛消防訓練

消防法では、飲食店、物品販売店舗、ホテル、病院などの事業所(特定防火対象物)に対して、年2回以上の消火及び避難訓練の実施を義務付けています。さらに、防災管理が義務付けられる場合は、これとは別に防災管理に係る消防計画に基づく年1回以上の避難訓練も実施する必要があります(自衛消防訓練を実施する場合には、事前にその旨を管轄消防署に自衛消防訓練通知書で通知します)。

その他の用途の事業所についても、消防計画に基づき定期的に自衛消防訓練を実施します。

(ウ) 自衛消防訓練の進め方

実効性のある訓練を実施するために「事業所等の実態にあった訓練想定」を作りましょう。

そして、可能な限り実際に設置されている消防用設備等を使用して実施しましょう。

また、旅館、ホテル、病院、社会福祉施設などでは、夜間など職員の少ない時間帯を想定して実施します。

訓練の後は、訓練方法や消防計画などに修正の必要がないか、必ず実施結果を検討し、今後の防火・防災管理に反映させるようにしましょう。

自衛消防訓練の実施に当たり、新入社員には、まず自衛消防の組織の中での自分の任務は何なのか、さらに、自分を指揮する自衛消防隊長、地区隊長が誰なのかなどを、周知しておきましょう。

(エ) 防災館を利用した自衛消防訓練

消火器や屋内消火栓の実放水訓練を行おうとしても、適当な場所がなく実施できない場合があります。このような場合は、防災館で放水訓練を行いましょう。

池袋、本所、立川にある防災館では、消火体験コーナーでの消火器や屋内消火栓の放水訓練や応急手当、地震、煙からの避難などの各種体験が行えるほか、防災ライブラリーや資料コーナーで防火防災知識、技術の向上を図ることができます。

なお、防災館を利用した訓練のうち、「消火」と「通報」については、「自衛消防訓練」として取り扱えますので、消防署へ通知しましょう。

自衛消防訓練として、また、職場研修の一環としてご利用ください。

池袋防災館本所防災館立川防災館
場所豊島区西池袋2−37−8墨田区横川4−6−6立川市泉町1156−1
電話03−3590−656503−3621−0119042−521−1119
開館時間午前9時〜午後5時午前9時〜午後5時午前9時〜午後5時
休館日毎週火曜日、第3水曜日、
年末年始
毎週水曜日、第3木曜日、
年末年始
毎週木曜日、第3金曜日、
年末年始
※ 防災館は入館無料です。

「防火管理ポケットマニュアル」を活用しよう

経営の効率化や営業時間の拡大などにより、雇用形態が多様化していますが、パート・アルバイト等の皆様も、正社員の方々と同様に日常の防火管理業務や有事の際の自衛消防活動を的確に行うことができるようにしておく必要があります。

従業員の皆様に必要な防火管理上の基本的情報が集約され、かつ、携帯性にも優れた「防火管理ポケットマニュアル」を活用して、防火管理体制の充実を図りましょう。

東京消防庁のホームページで、防火管理ポケットマニュアル(PDFファイル)を提供しています。
東京消防庁ホームページURL  http://www.tfd.metro.tokyo.jp
(ホームページ内を以下のメニューに沿って進んでください。)
⇒「安心・安全」⇒「事業所向けアドバイス」⇒「防火管理ポケットマニュアル」