東京消防庁  広報テーマ (4月号) テーマ1

防火防災教育の実施について

テーマ2

幼少年に対する防火防災教育の推進

テーマ3

新入社員を重点とした防火・防災教育を実施しよう

テーマ4

「防火管理ポケットマニュアル」を活用しよう

テーマ5

消防法令の改正概要を確認しよう

防火防災教育を実施しよう

テーマ2  幼少年に対する防火防災教育の推進

(※平成21年の火災件数等の数値は、概数値であり、確定値ではありません。)

  • (1) 火遊び
  • 平成21年中に東京消防庁管内では、5,600件の火災が発生しました。

    このうち、火遊びが原因で火災になったものが159件で、火災原因の第4位となっています。

    このことから、入園・入学、新学期のこの時期をとらえ、幼稚園、保育園、学校をはじめ、ご家庭でも子どもたちに火の大切さや火・煙のこわさなどを教えましょう。


  • (2) 火遊びによる火災の発生状況
  • 平成11年から平成20年までの10年間に東京消防庁管内で発生した火遊びによる火災で、12歳以下の子どもによるものが711件となり、発火源別では、「ライター」が511件(71.9%)と最も多く、続いて「マッチ」78件(11.0%)となっています。(表1参照)

    表1 火遊びによる年別の主な発火源(平成11年から平成20年)
      ライター マッチ その他 不明 合計
    平成11年 50 12 2 7 71
    平成12年 57 6 8 3 74
    平成13年 53 9 2 7 71
    平成14年 56 9 5 10 80
    平成15年 45 5 4 10 64
    平成16年 64 4 4 7 79
    平成17年 39 6 6 2 53
    平成18年 55 6 2 7 70
    平成19年 47 12 4 17 80
    平成20年 45 9 5 10 69
    合計 511(71.9%) 78(11.0%) 42(5.9%) 80(11.2%) 711(100%)

    また、行為者年齢別では、「ライター」を用いた火遊びは、幼児の段階から多く発生しているほか、どの年齢でも最も多くを占めています。(表2参照)

    表2 火遊び火災の行為者年齢別の主な発火源(平成11年から平成20年)
    行為者年齢 ライター マッチ その他 不明 合計
    0歳 - - - - -
    1歳 1 - 1 - 2
    2歳 18 - - - 18
    3歳 36 2 3 2 43
    4歳 43 2 7 4 56
    5歳 52 2 3 5 62
    6歳 33 5 3 2 43
    7歳 45 8 - 6 59
    8歳 60 7 3 8 78
    9歳 49 8 4 4 65
    10歳 57 18 5 25 105
    11歳 54 9 8 6 77
    12歳 63 17 5 18 103
    合計 511 78 42 80 711

    こうしたことから、幼児期から、火の大切さや火・煙のこわさなど火に関する正しい知識や取り扱い方について教えることが必要です。

    また、子どもは好奇心を持って大人の行動をみており、大人が保管したライターなどを探し出すこともあります。ライターやマッチは、子どもが容易に手にすることができないところに保管することが大切です。


  • (3) 幼少年の火遊び対策の基本的なあり方
  • 火遊びを防ぐためには、子どもの年齢や火に対する理解度、性格など多面的な要素を考慮したきめ細かな教育を行わなければならず、その実施に当たっては、家庭、学校、地域社会及び消防機関がそれぞれに役割を分担し、連携を図りながら取り組む必要があります。


    家庭での火遊び防止対策

    • ①  幼少年による火遊びで、重大な被害を招いた火災も発生しています。
      年齢に関係なく、火気用品は子どもの手が届かないところに保管しましょう。
    • ②  点火用具や燃焼器具を適切に管理するとともに、子どもたちだけを残して外出するのはやめましょう。
       マッチやライターなどは子どもの手の届かない場所に保管しましょう。
       アイロン、ヘアドライヤー等はいたずらされない場所に保管しましょう。
    • ③  幼少年が火に対して強い興味を示す時期には、火遊びの危険性について教えましょう。
       テレビ、新聞等で火災のニュースが報道されるときをとらえ、火遊びは大きな火災に至ったり、人命を失うおそれがあることなど、火のこわさを教えるとともに、日頃から家庭での防火のしつけをしましょう。
    • ④  火気を取り扱う場合には、正しい火の知識と消火方法について教えましょう。
       花火などをするときは、大人が付き添い、必ず消火のための水を用意しましょう。

    学校での火遊び防止対策

    • ①  小学校の児童には、火遊びをしないよう教えましょう。
       ライターやマッチで遊ばないよう注意しましょう。
       正しい火の取り扱い方を教えましょう。
    • ②  常に人のいない教室などは施錠するなど、火遊びできない環境をつくりましょう。
    • ③  防火防災教育等を通じて、火遊びによる火災の恐ろしさを教えましょう。

    地域社会での火遊び防止対策

    • ①  公共の場所などに捨てられているマッチやライターはきちんと処分するなど、地域が一体となって火災予防に取り組みましょう。
    • ②  火遊び場所となりやすい空家や無人の倉庫、廃車などは、施錠等を行い防火管理を徹底しましょう。
    • ③  可燃性のゴミなどの管理を徹底し、地域で火遊びができない環境をつくりましょう。
    • ④  子どもたちに、火災のこわさや正しい火の取り扱いを教えるほか、火遊びをさせないよう注意しましょう。
    • ⑤  子どもたちが火遊びをしているところを見たら、その場で注意してやめさせましょう。

  • (4) 火災の知識
    • ア  小学校低学年の児童には、火災の時は、周囲の大人へ火災を知らせることと、避難が大切であることを教えましょう。
    • イ  小学校中学年の児童には、燃焼の三要素、煙の毒性などの火災に関する知識や、やけどの対処方法について教えましょう。
      • (ア)  火災の実態(発生件数とその原因)
      • (イ)  火災のおそろしさ(火、熱、煙)と被害(生命、身体、財産)
      • (ウ)  燃焼の三要素(可燃物、酸素、熱)
    • ウ 小学校高学年の児童には、消火の三原則(除去、冷却、窒息)と消火器の使い方を教えましょう。

  • (5) 「お・か・し・も」の約束
  • 避 難 の 約 束
    おさない

    避難するときに前の人を押すと、押された人が倒れ、倒れた人につまずいてまた次の人が倒れてしまいます。

    大勢の人の下敷きになった一番下の人は、押しつぶされてとても危険です。

    廊下や階段でこのようなことが起きてしまうと、もっと後ろの方の人は動けなくなるため、避難をするときは「おさない」でください。

    かけない

    走らないことを「かけない」といいます。

    早く避難しなくてはいけませんが、走って転ぶ人がいると押されて倒れた人が出たときと同じことが起きてしまうため、避難をするときは「かけない」でください。

    しゃべらない

    しゃべっていると、その話に夢中になってしまいます。

    まわりの人はしゃべっている人の声で、先生や放送の指示が聞こえなくなってしまうため、避難をするときは「しゃべらない」でください。

    もどらない

    大切なもの、大事なものを教室や部屋の中へ置き忘れてしまったとしても、もとの場所へもどってはいけません。

    もどったときにはもっと煙が多くなり、火が燃え広がってしまっているため、「もどらない」でください。


  • (6) 119番通報
    • ア あわてず落ちついて正確に伝えましょう。避難できるときは、安全な場所に避難してから119番通報しましょう。
      • (ア) 聞かれた内容を一つ一つ正確に、落ちついて答えましょう。
      • 東京消防庁の問いかけ 答える内容
        「火事ですか、救急ですか?」 『火事です』
        「何区(市)、何町、何丁目、何番、何号ですか?」 『千代田区大手町○丁目○番○号です』
        「何が燃えていますか?」 『家が燃えています』

      • (イ) 「火事」か「救急」かをはっきり伝えましょう。
      • (ウ) 住所がわからないときは、建物の名称や近くの目標を伝えましょう。
      • (エ) 携帯電話を使用して119番通報する場合も、通報のやりかたは同じです。
      • (オ) 公衆電話から電話するときは、緊急通報用ボタンを押してから119番通報しましょう。
    • イ 自分で通報する自信がないときは、先生や近くにいる大人へ頼みましょう。